英語上達とインプット・アウトプットの関係性!大切なのは〇〇だった!?

ちーや
英語のインプットとアウトプットって何?英語ってどうやったら伸びるんだろう?インプットとアウトプットのバランスが知りたい!

こんな疑問に答えます。

記事のポイント
  • 勉強をする時の脳の仕組み
  • インプットの重要性
  • アウトプットの重要性
  • 英語学習において大切なこと

僕はオーストラリアのメルボルン大学に進学・卒業しましたが、最初は勉強の方法が一切わかりませんでした。その結果、どれだけ勉強しても学力は伸びず、高校三年生・浪人の時はどこの大学からも「合格」をもらうことはできませんでした。

勉強の仕方を間違えれば、僕のように時間を大量に無駄にすることになります。短期間で効率良く勉強するためにも、まずは勉強するとはどういうことなのか、どのようなことが脳内で起きているのかをしっかりと理解していきましょう!

英語学習におけるインプットとアウトプット

脳は勉強の用途に応じて使う分野を上手に変えています。勉強法ではインプットとアウトプットに分けられ、その時に使用する分野は右脳と左脳に大別することができます。

そしてインプットをベースに勉強している時は右脳を、アウトプット重視で学習している場合は左脳を使用しています。

厳密な話をするとより細かく分解できるのですが、英語力を短期間で実践レベルに持っていくだけであればこれだけ覚えておけば十分です。日本においては「受験」という社会の壁が用意されているので、そこで重視されるリーディングに重きが置かれる傾向にあります。

つまり、文字ベースです。

しかし、本来言語というのは人とコミュニケーションを取るためのツールです。極論を言えば、使えなければ意味がありません。読むことを中心に教えられる受験英語は実際に使えるものではないため、アウトプット重視の勉強法が近年かなり強調されるようになってきました。

英語を使う=アウトプット

これは半分正解で、半分間違っています。

このサイトでもアウトプットの重要性はかなり推しているのですが、インプットというベースがなければアウトプットは活きてはこないのです。まずはインプットの重要性について見ていきましょう!

英語学習におけるインプットの重要性

英語におけるインプットとは

リーディングやリスニングなど、目や耳を使って英語の情報を頭の中にいれること。

アメリカの言語学者スティーブン・クラッシェン(Stephen Krashen)によると、言語学習において最も重要なのは大量のインプットであり、自分のレベルよりも少しだけ高いレベルのインプットを繰返し、その内容を理解できた時に初めて言語能力は向上するとされています。

これは「インプット仮説」と呼ばれていて、今現在でも言語習得においては有効な仮説だと言われています。

そしてこのインプット仮説で大切なのは、「理解可能なインプット」を繰返すこと。

逆に言えば、意味のわからない話を繰返しインプットしても言語能力は伸びてはいかない、ということです。英語を勉強し始める際、高校の時の単語帳や英文法を引っ張り出して暗記しようとする人が多いのですが、重要なのは「理解できるインプット」なのでいきなり難しいことを勉強する必要はないのです。

英語学習におけるインプットのメリット

英語学習においてインプットが大切だと言われている一番の理由は、予測文法力が身に付くこと。

予測文法力
予測文法力とは、英文を見たり聞いたりした時に、次に何が来るのかがわかるようになること。
 

例えば、「What you have to do」のように「what + S + V」が来たら、「おそらくBe動詞がくるんだろうな…」、と予測することができます。これは何度も何度もインプットすることでその文章の流れや構造のパターンが頭に入っていて、何となく想像できるようになっているからです。

大好きな歌を何度もリピートで聴いていると、あるフレーズが来た時に思わず口走ってしまうようなものです。

特に会話中は絶えず英語が頭の中に流れ込んでくるので、予測文法力がとても重要な役割を果たします。これはリスニングだけでなく、スピーキングをする時も、このフレーズを使用した後はこれを使う、等、ある程度自分のスピーキング構造を予測しながら話すことにも繋がります。

大量の「理解できるインプット」が「実際に使えるアウトプット」に転化される現象です。

英語学習におけるアウトプットの重要性

スティーブンの提唱したインプット仮説に対し、アメリカの言語学者であるメリル・スウェイン(Merril・Swain)は、言語を習得する上でインプット仮説は不十分であると反論しました。そこで提唱されたのが「アウトプット仮説」です。

インプットはあくまで頭の中に知識を溜め込んでいる状態です。ATMにいくらお金を突っ込んでもお金を使えるわけではないように、英語においても情報を頭の中から引っ張り出し、実際に使う必要があることを提唱したのがメリルです。

アウトプット仮説を支持する研究もたくさん出ています。

(出展:National Training Laboratories

上の図はアメリカ国立訓練研究所が示した「学習ピラミッド」と呼ばれるものです。簡単に説明すると、どのような勉強をした時に知識がどれほど定着するかを示したものです。

この研究が面白いのは、上の部分で示された受け身(インプット)で学習を進めた場合よりも、積極的に英語を使用(アウトプット)した方が圧倒的に学習効率が高い、ということ。

ただ授業を聞くよりも、自分の持っている情報を人に教えることの方が、学習生産性は高いのです。

学校の授業だけを聞いてもそのほとんどを授業後に忘れてしまっているように、実際に自分で問題を解いたり、それを友達に教え合うなどのアウトプットをしなければ学力は伸びていかないことを示しています。英語学習であれば単語を見て暗記するだけでなく、それを実際に使わなければいけないし、リスニングしたらシャドウイングをして実践するなど、インプットした後にアウトプットした方が知識の定着が非常に高いのです。

英語学習で意識すべきインプットとアウトプット

確かに実際に使えるようになるためにはアウトプットがすごく大切ですが、その根底を支えるのはインプットです。日本語であっても法学関係の知識がなければ話すことはできないように、頭の中に話すための情報がなければそもそもアウトプットできないのです。

また、通常僕らが「英語脳」という時、「英語を英語で理解する」ことを想像すると思いますが、それは新しい知識を英語で理解しなければならない、ということではありません。頭の中にある知識をアウトプットする時、日本語を使うのか、英語を使うのかの違いがあるだけであって、知識を入れる時に英語を使わなければならないということではないのです。英語よりも母語である日本語を使った方が明らかに知識吸収は早いし、理解度も深くなります。

僕がメルボルン大学で学んでいる時、新しいことを学ぶ時は先に日本語である程度勉強してから英語で学ぶようにしていました。そうすることでインプットした時にわかる幅も広がるし、理解度も深くなるからです。

もちろんこれは「インプット」全般における話であって、リスニング力を鍛えるには「音」の聞き取りが重要になるので、その場合は別のトレーニングが必要になります。

【最新版】ネイティヴ英語を一発で聞き取る3つの練習方法!海外大に進学した時にやったこと

2019年2月2日

つまり、インプットもアウトプットも、用途や目的に合わせて変える必要がある、ということです。

そして、どちらもバランス良く鍛える必要がある、ということ。

インプットだけに偏ってしまっても使える英語力にはなりにくいし、アウトプットばかりしていても中身が薄いものとなってしまいます。知識を入れる時は日本語をフル活用したら良いし、英語の「音」を正しく聞き取りたければそれに応じたインプットをする必要があります。

英語を短期間で実践レベルにする時に大切なのは、学習のバランスなのです。

英語学習におけるインプットとアウトプットのバランス

僕の経験上、インプットとアウトプットのバランスはそれぞれ50%、またはインプット60%、アウトプット40%です。

実践レベルに短期間で英語力を上達させる場合はアウトプットがどうしても必要になるので、理想は50%ずつの配分ですが、そもそもその根底となる大量且つ、深いインプットが必要なので、知識不足だな、話す内容がないな、リスニングで音が聞き取れないな、という場合は少しだけインプットに偏っても仕方ないかな、と思います。

実際に僕もアウトプットばかりになったことはなかったし、結局インプットの幅だけしかアウトプットできないので、表現できることに限界がきてしまっていました。

まずは知識量を日本語で伸ばし、「理解できるインプット」を大量にこなし、そしてそれを英語でアウトプットして表現する。

これを繰返すことで英語能力は少しずつ上達していきます。

もちろんこれは英語全体的なお話なので、細かい勉強法に関しては以下の記事を参考にしてみてくださいね!

【用途別】英語のインプット・アウトプットまとめ

ここでは用途別に英語の勉強法をまとめています。自分に合ったもの、必要なものから読んでいってください!

【英単語編】

【最新版】英単語を最速で覚える6つのコツ!海外大に僕はこれで進学しました。

2019年2月9日

【文法編】

【最新版】英文法が全く理解できない4つの理由と勉強法!

2018年11月19日

【リスニング編】

【最新版】ネイティヴ英語を一発で聞き取る3つの練習方法!海外大に進学した時にやったこと

2019年2月2日

リスニングを飛躍的に伸ばす5つの要素と4つのコツ

2018年11月5日

【スピーキング編】

留学前 英語 勉強法

【留学前英語勉強法】英語力が飛躍する4つのステップ

2019年1月26日

【最新版】英語力が超伸びるシャドーイング方法4つのコツ!

2018年11月5日

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