こんな疑問に答えます。
- 英語の音を聞き取るための具体的な3つのステップ
- 英語の音を聞き取れない原因
- 音の聞き取り練習にオススメのリスニング教材
僕はオーストラリアのメルボルン大学に進学・卒業しました。最初から英語ができたわけではなく、高3・浪人共に大学受験では全落ちを経験するなど、英語力は全くといって良いほどありませんでした。
勉強からとことん逃げ、毎日素振りすることだけが正義だった10年前。
その後真反対の人生を歩むことになりました。
ほんと何があるかわからないね😂#10YearChallenge pic.twitter.com/dk0aKnED7j— ちーや🇦🇺メルボルン (@chiyahenyMel) 2019年1月19日
そんな英語力ゼロだった僕だからこそ、これから英語を学び始める方にお伝えできることがあるのではないかと思います。英語の音が聞き取れないな、具体的な勉強法が知りたいな、という方は、ぜひ見てください!
僕は英語の音を聞き取ることすらできなかった
この動画は僕の留学当初の英語力を紹介したものですが、ご覧頂ければお分かりの通り、留学当初、僕の英語力はゼロでした。
英語を話すどころか、ネイティヴの話はほぼ聞き取ることができず。一人だけ会話に置いていかれることも一度や二度ではありませんでした。本当の意味で「英語力ゼロ」だった人は僕以外にいないのではないかと思うくらい、絶望的な英語力です…。
スタート地点は人それぞれだと思いますが「この状態からでも英語を話せるようになるんだ!」と希望を持てると思うので、ぜひ見てみてください!
英語の音を聞き取れる状態とは
音を聞き取れる状態とは、英単語を聞いてそれが表している内容を想像できるかどうか、です。
例えば、「The red flower」と聞いて赤い花を頭に思い浮かべることができるかどうかが第一段階。そして「The red flower on the table was given by Lucy.」という英文を聞いた時にテーブルの上に飾ってある赤い花をイメージできるかどうかが第二段階です。
英語の音を聞き取れると、英語の意味を理解できるようになる
リスニングをしていると最初はわからない部分がたくさんあってすごくイライラしてしまうと思いますが、英語の意味がわかるようになるのは音を理解した後にようやく到達できる領域です。
音がままらない状態では英語を英語として脳が理解していない状態なので、ある種の雑音として処理してしまいます。実践的なリスニング力を身につけるためにはまずは英語の音を正しく聞き取る練習をする必要があります。
英語の音を聞き取る具体的な練習方法
「音」を聞き取り、「意味を理解する」ための具体的な練習方法を解説していきます。ここでは行うのは以下の3つのステップです。
- 自分の聞き取れない部分はどこか
- 聞き取れない部分だけを重点的に音読・シャドウイングする
- 聞き取れない原因が音以外にある場合は注意
それぞれ具体的にお伝えしていきます!
英語の音を聞き取る練習方法①:英語の聞き取れない部分はどこか
まずは英語を聞いて、相手が何を話しているのかわからない部分を見つけてください。
オススメは、ディクテーション(書き取り)を行うこと。
賛否両論ありますし、基本的に僕も英語学習に書くことはオススメしていないのですが、音の聞き取りだけはディクテーションした方が良いと思っています。ある程度英語力の高い人であればわからない音を探る時に口を使っても発見できることはありますが、英語初心者にはすごく難しいし、無理に口で探そうとすると大雑把になってしまう可能性があります。(僕がそうだったので…)
なのでわからない音を見つける時だけは紙とペンを持ちましょう。そう何度も行うものではないし時間もそんなにかからないので、気軽に行ってください!
英語の音を聞き取る練習方法②:聞き取れない部分だけを音読・シャドウイングする
例えば、以下の英語を聞いたとします。
The red flower on the table was given by Lucy.
仮に「was given by」が聞き取れなかったら、そこだけを徹底的に音読・シャドウイングを行ない、英語の音を脳に刷り込む練習をしていきます。音読も良いのですが、最初は英語の音がわかっていない状態で音読をすると自分の中の想像で発音することになるので、最初はシャドウイングで鍛えてください。
シャドウイングを通して話者が話している通りに、その話者になりきったつもりで精一杯マネすると、それが結果として英語の音を理解することに繋がります。赤ちゃんも生まれた当初は何もわからない状態で言語を学び始めますが、両親の言葉を聞いて何度も真似することでその言語の音を脳に刻み込んでいきます。
リスニングとスピーキングは表裏一体の関係にあり、「自分の口で話せることは、実際に聞くことができる」と言われているので、話者が話している通りに話せるようになると音が脳に刻まれ、リスニングにおいても聞き取れるようになるのです。
ここで大切なのは、聞けない部分だけを重点的に鍛えていくこと。
多くの人がリスニング力を伸ばす時に英語全体を聞いてトレーニングしようとするのですが、すでに聞ける音は放っておいても聞き取ることができます。
リスニングにおいて重要なのは、聞けない音をいかに減らしていくか、です。
聞き取れない音だけを徹底的に刷り込み、効率よくリスニング力を伸ばしていきましょう!
英語の音を聞き取ることができない原因
ここで勘違いしやすいのが、英語を聞き取れない原因が「音」以外にある場合です。
例えば、英単語を知らなければその発音を英語として認識できないので、結果聞き取れません。また、日本人は受験勉強の影響から返り読みをする癖(後ろから訳して英文を理解すること)がついてしまっていることが多いので、前から区切って理解することができなければ、リスニングにおいては詰まってしまいます。
仮に英語の「音」を聞き取ることができていたとしても、英語そのものを聞き取ることができていない場合がいくつか考えられるので、以下の記事を参考に自分が聞き取れない原因を考えてみてください!
英語の音を聞き取ることが難しいのは、日本語の周波数と違うから
英語には日本語にはない音がたくさんあることは周知の事実ですが、周波数も違うことは意外と多くの人が知りません。
英語の周波数は2000~12000ヘルツですが、日本語は125〜1500ヘルツしかありません。最大値で区食べると8倍近くの差があります。
だから日本人には聞き取りにくいんだね!
と思うかもしれませんが、一部正しくて、一部不正解です。
確かに聞きなれない周波数は聞き取りにくいものですが、蚊の羽音は聞き取ることができますよね。蚊の羽音はちょうど12000ヘルツあるそうで、英語の最大周波数とほぼ同じです。僕らが蚊の羽音を聞き取れるのは、その音を「蚊の羽音」として認識し、聞き慣れているからです。
英語においても、英語の音を知り、何度も繰り返し真似ることで、誰でも聞き取ることが出来るようになります。僕の経験上、どれだけ早く英語の聞き取りができるかどうかは、どれだけ早く音を認識し、どれだけの回数真似したか、だと思います。
シャドウイングと音読を徹底的に行い、周りに圧倒的な差をつけましょう!
英語の音を聞き取る練習(シャドウイング)を行う時の注意点
シャドウイングは「音」を脳に刷り込む方法としてはかなり優れているのですが、やり方を間違えてしまうと学習効率はガクッと落ちてしまいます。シャドウイングする時は以下4つのことに注意するようにしてください。
- 単語や文法等「全てがワカル」英文を使用する
- 同じ英文を使用すること
- 簡単で短いものを使用する
- 暗唱できるまで音読すること
英語の音を聞き取る練習にオススメのリスニング教材
ここでは英語の聞き取り練習にすごくオススメのリスニング教材を紹介します。音の聞き取りに重点を置いているためリスニング中級者には必要ないものかもしれませんが、英語の「音」を聞き取ることがまだできないな、という人はぜひ参考にしてみてください。
音の聞き取り用のリスニング教材を選ぶポイントは以下4つです。
- 簡単な単語・表現が使用されているもの
- レベル別にリスニングができるもの
- ディスクリプションがあるもの
- わからない部分で再生・ストップができる
この4つのポイントを元に僕が実際に使用していたオススメの教材をご紹介します!
英語の音を聞き取るためのオススメ教材①:スタディサプリ
有料会員数が30万人を超え、近年かなり人気になってきたアプリですが、音の聞き取りにはすごく効果的です!音の聞き取り用にスタディサプリを使用するメリットは主に4つあります。1つずつ解説していきます!
レベル別にリスニングが可能
スタディサプリに登録すると自分が今どのレベルにいるのかというテストを受けることができます。その時に出た結果から自分がどこからリスニングすれば良いかがわかるため、自分にあったレベルでリスニングをすることができます。「今の自分のレベルがわからない…」という方にとってはすごく便利だと思います!
ディクテーションの練習ができる
音を聞き取るためには自分がどの部分がわからないのかを知る必要があり、僕はディクテーションをオススメしているのですが、スタディサプリではリスニング後にディクテーションするセクションが設けられています。自分で紙とペンを持って書き取りをするのはちょっとハードルが高いものですが、これを使うと気軽に行うことができるのでオススメです!
日常会話に重点を置いたリスニングができる
スタディサプリのリスニングは日常会話に重点が置かれています。日常的に使用される英語はある程度決まっているので、スタディサプリの中で使用されている会話をリスンングし、シャドウイング等で脳内に刷り込んでおけば日常会話の30%くらいはマスターすることができます。スタディサプリはあくまで「音」の聞き取りがメインですが、使い方によっては実践的な英語力を付けることができます。
インプットした後にすぐにアウトプットできる仕組み
通常のリスニング教材はインプットに注力されていて、アウトプットに重点が置かれることはあまりありませんが、スタディサプリにはリスニングした内容をすぐにアウトプットするトレーニングが組み込まれています。リスニングした内容を実際に声に出し、その登場人物になりきってスピーキングする練習や、音をしっかりと聞き取れるかを確認する書き取りなど、アウトプットについてもしっかりと考えられています。
初学者はこのスタディサプリを徹底的に行うと「音」を正しく聞き取れるようになります!
英語の音を聞き取るためのオススメ教材②:イングリッシュ・セントラル(English Central)
【イングリッシュセントラル】スタディサプリのレベルを少しだけ上げたようなイメージです。いろんなトピック、分野のリスニングが収録されており、スタディサプリを完璧にこなしたよ!という方、スタディサプリだと少し物足りないな!と感じる人にすごくオススメです!
自分のレベルに応じてリスニング可能
イングリッシュ・セントラルでも自分のレベルに合わせてリスニングをすることができます。スタディサプリと異なり、段階を踏んだガイドのようなものはないのではありませんが、中学生レベルの英語をいろんなトピックでリスニングできるので、スタディサプリの第二段階として使用するとすごく効果的です!
リスニングのトピックが豊富
スタディサプリでは日常会話に重点が置かれていましたが、イングリッシュ・セントラルではいろんなジャンル・トピックの中から自分の好きな分野でリスニングすることができます。脳は自分の興味関心のある物事に関しては積極的に吸収しようとするので、その特性をうまく使ってあげるとリスニング力が飛躍する可能性があります。
スタディサプリで基本的な音の聞き取りができたら、自分の好きなジャンルで音を聞き取ってみてください!
リスニングの中で登場した単語をその場で復習できる
リスニングにおいて、単語・文法は非常に重要な役割を果たしますが、その中でも単語は知っていなければ「音さえ聞けない」ことも少なくありません。リスニング力を伸ばす際は単語も文法もバランスよく伸ばしていく必要がありますが、イングリッシュ・セントラルであればリスニングの中で登場した単語をその場で確認することができます。
英語の音を聞き取るためのオススメ教材③:No Stupid Questions(Podcast)
ポッドキャストの「No Stupid Questions」。英語を聞き取る練習にはもってこいの教材だと思います。
心理学者と作家の二人が日常生活の中からトピックを厳選し、心理学の観点から議論していく内容になっています。
- 英語の発音が綺麗
- 英語の音を聞き取りやすい
- 簡単な英語表現が使われている
- 日常の話がメインなので楽しい
心理学、と聞くと少し難しいイメージがあるかもしれませんが、すごく簡単な表現で簡潔に説明してくれるので安心してください。笑
1音声につき大体30分くらいなので、英語の音を聞き取る練習をする際には丁度良い長さだと思います。
(ラジオ形式なので少し抑えていますが)会話スピードはネイティヴレベルに近いので中級者向けになりますが、英語の音を少しずつ聞き取ることができるな!と感じたら、ぜひ挑戦してみてください!
英語の音を聞き取る練習時に絶対やってはいけないこと
英語初心者の人が絶対にやってはいけないことが1つだけあります。
それは、聞き流しするだけ。
英語の音を聞き取ることができない状態で英語の音声を聞き流してもリスニング力は伸びてはいきません。
よく「たった◯分聞き流すだけでOK!」という広告を見るのですが、本当に効果は激薄なので英語初心者の方は絶対に使用しないでください。
大切なのは、「音」を聞き取れるようになること。
短期間で実践的な英語力を身につける場合、まずは音のベースを確立することが何よりも重要です。企業の「上手くて」「美味い」謳い文句に踊らされないようにしてくださいね!
英語の音は聞き取ることができる!
英語の音は日本人には慣れないものばかりですが、適切なトレーニングを積むことで実際にネイティブと話してもしっかりと聞き取れるようになります。今回ご紹介した内容を実践して頂ければ、英語の音は「確実に」聞き取れるようになるので、諦めずに頑張っていきましょう!