こんな疑問に答えます。
- 留学で英語を聞き取れない7つの理由
- 英語を聞き取る3つのステップ
- 英語を聞き取るためのオススメの教材
僕はオーストラリアのメルボルン大学に進学・卒業しましたが、最初は思ったように英語力が伸びず、すごく悩みました。
留学当初、僕は英語で猛烈に伸び悩みました。徐々に伸び始めたのは留学して4ヶ月後。しっかり伸び始めたのは大学に入学してからです。
最初から英語がワカル人はいないし必ずどこかで伸び悩みますが、意地やプライドを捨て徹底的に英語使ってたらもっと早く伸びてたと思う。
もうほんと、あーめん。 pic.twitter.com/sV2nPjjVqT— ちーや🇦🇺メルボルン (@ChiyaMelbourne) September 17, 2019
留学してるのに英語が聞き取れないとすごく悔しいですよね!「ずっとこのままかもしれない…」と不安になりますよね!そんな人は、ぜひみてください!
僕は、英語が全く聞き取れない状態で留学した。
この動画は僕の5年前の英語力を紹介したものですが、ご覧頂ければお分かりの通り、僕は英語が全く聞き取れない状態で留学しました。
留学をすでに経験していた友人からは「英語力ゼロで留学したけど、伸びるから大丈夫!」とか、「何とかなるよ!」と言われてましたが、本当の意味で「英語力ゼロ」だった人は僕以外にいないのではないかというくらい、絶望的な英語力で留学しました。
スタート地点は人それぞれだと思いますが「この状態からでも英語を聞き取れるようになるんだ!」と希望を持てると思うので、ぜひ見てみてください!
留学で英語を聞き取れない7つの理由
留学でネイティヴの英語を聞き取れない理由は主に7つあります。
留学で英語を聞き取れない理由1:英語のスピードが早すぎる
シンプルに、ネイティヴの英語の速度についていけていない場合、英語を聞き取ることはできません。
例えば、野球で30kmのゆったりとした遅いボールであれば打てる確率は上がりますが、速度が上がった瞬間に打てなくなりますよね。速度が上がるということはそれだけ脳の処理スピードを上げる必要があるのですが、ネイティヴの早い英語を聞くと脳の処理が追いつかず、聞き取れなくなるのです。
留学生が、ネイティヴの会話スピードについていけずに白目になって昇天する、というのはよくある話で、TOEFLやIELTSでどれだけスコアが高くてもネイティヴの話についていくのは結構ハードルが高い。
正直な話、豪生活5年目の僕も、ホストシスターズの容赦無い爆速英語で昇天することはまだまだある。 pic.twitter.com/fRNgRycN3u— ちーや🇦🇺メルボルン (@ChiyaMelbourne) April 22, 2019
教科書やTOEFL、そしてIELTSなどの英語教材はネイティヴの通常速度よりも遅めに作られているため、ハイスコアを取得していてもネイティヴのスピードについていけないことは少なくありません。
大切なのは、正確に音を聞けるようになってから早いスピードでリスニングすること。
ボールを打つ時も遅いボールから少しずつ早くしていくように、英語を聞き取る時も徐々にスピードを上げていく必要があるのです!
留学で英語を聞き取れない理由2:単語の繋がりで変化する音を理解していない
単語の音が次の単語とくっついて音が変化すること。
「単語1つ1つはわかるのに、英文になるとなぜか聞き取れない…」という経験があると思いますが、それはリエゾンやリンキングによる音の変化が聞き取れていない可能性があります。
これは英語特有のものではなく、日本語でも頻繁に起きます。例えば、こんな感じ。
- わたしゃーね=わたしはね
- そりゃねーわ=それはないわ
- おとーさん=おとうさん
- This is an apple.=ディスズアンアポー
- Would you like~=ジュライク〜
- How are you doing?→Hey ya doing?=ヘイヤドゥーエン?
単語1つ1つの音を理解していても単語の繋がりによる音の変化が頭になければ、知っている単語も全く別物のように聞こえてしまいます。「英単語は文章で覚えるべき」という人がいますが、僕はこれも1つの大きな理由のように思います。
カフェにて
🙋♂️: Hey mate, ha’s it goen?
僕: Goood, u?
🙋♂️: No bad, Ha can I elp u?
僕: Can I pls get di flat white?
🙋♂️: Easy, take away?
僕: Yap
🙋♂️: Sure, Hav a seat n will call ur name when it’s ready.
僕: Thanks!学校で習う英語とは全然違う。本当の英語力って、きっと標準の先。
— ちーや🇦🇺メルボルン (@ChiyaMelbourne) 2019年3月17日
留学で英語を聞き取れない理由3:音の欠落を理解していない
また、文章中で音が欠落することをリダクションと言いますが、ほんのちょっとした音が欠落するだけで英語が全く聞き取れないことが多々あります。
- テキトー=てきとう
- 行くっしょ?=行くでしょ?
- ありがと!=ありがとう!
- I am going to~ → I’m gonnna
- I want to ~ → I wanna
- I have got to ~ → I’ve gotta (godda)
- I am trying to ~ → I’m tryinnya
- It’s kind of ~ → It’s kinda
- It’s sort of ~ → It’s sorta
日本語でも言いやすさ、話しやすさを重視して正しい日本語でしっかりと話すことは少ないように、英語においても音が欠落してかなり砕けた表現になることは頻繁にあります。ビジネスなどのフォーマルな場で使われることはそこまでありませんが、カフェやバーなど、カジュアルな場では高確率で登場します。
留学で英語を聞き取れない理由4:知らない英単語が使われている
当然といえば当然のことですが、わからない単語は聞き取ることができません。
例えば、僕は法学系のことがすごく苦手で日本語であっても理解することができません。これは僕の日本語が問題というよりは、知識の問題ですよね。
(僕の日本語能力が低い場合は、ごめんなさいw)
同様に、知らない単語が出てきた際は言っている意味が理解できないし、それは「英語を聞き取れない」という錯覚に陥る場合があります。単語を知っていれば聞き取れるかもしれないし、その話の内容はわかるかもしれません。
最初は難しい単語を覚える必要はありませんが、中学レベルの基礎単語は覚えておくと聞き取れることが増えていきます。
留学で英語を聞き取れない理由5:知らない英語表現がある
これは単語の場合とほぼ同じ理由ですが、知らない英語表現が使用されている場合も意味が理解できないので、「英語が聞き取れない」と錯覚することがあります。
例えば、日本語でも表現ってたくさんありますよね!
- 盛り上がる
- 歓喜する
- 熱狂する
- 白熱する
この4つは微妙にニュアンスが異なりますが、意味していることはほぼ同じですよね!心の底からテンション爆上がりしていることは伝わりますよね!
英語も1つのことを表すのにいろんな表現があり、知らない表現が使われている場合は「理解できない→聞き取れない」と感じることが多いのです。
留学で英語を聞き取れない理由6:文法力が欠落している
「リスニング」を考えると音の聞き取りばかりに意識が向きがちですが、英文法力が欠落すると留学で英語を聞き取ることは難しくなります。
なぜなら、英語を聞き取るためには流れてきた英語を英語の語順のまま聞き取る必要があり、英語を英語のまま理解するためには文法力がどうしても必要になるからです。
- 理解できる英語の範囲が広がる
- 単語や英文の予測ができる
- 英文を正しく作成できる
- 自分の英語の誤りに気付ける
- 英文理解のスピードが上がる
リスニングにおいては特に2番目がすごく重要で、英文法力があると流れてくる英文を予測することができるようになります。
例えば、「What」で話が始まった場合、途中で「Be動詞か助動詞が来るな」と何となくわかるので、そこまでが主語であることが簡単に予想できます。そうなると意識は動詞の部分になるので、必要になる脳のメモリが少なくて済みます。
結果として、聞き取れる部分が増える。
リスニング強化において、英語を英語の語順のまま理解するための英文法力は圧倒的に必要になるのです!
留学で英語を聞き取れない理由7:地域による表現の違い
引用元;7ESL
この図はイギリスとアメリカで使われる英語表現の違いを表した図ですが、かなり違いますよね!オーストラリアは単語に関しては、イギリス英語とアメリカ英語が混じっているのですごくややこしく、オーストラリア特有の表現もあるため独特です。
オーストラリアに留学することが決まっているのにアメリカ英語を学ぶと遠回りになる可能性があるのです。
※日本にも東北弁や関西弁、九州弁など、大きく異なるように、オーストラリア国内でも結構違います。
留学で英語を聞き取るための3つのステップ
ここでは留学で英語を聞き取れるようになるための3つのステップをご紹介します!
留学で英語を聞き取るためのステップ1:聞き取れない部分の確認
まずはサクッと一通り英語を聞いてみてください。英語を聞く時はその音声の英文(スクリプト)を手元に置き、聞き取れない部分にチェックを入れていってください。
おそらく大半の場合、聞き取れない部分はリンキングやリエゾン、そしてリダクションの部分なので、そこに注意してリスニングすると上手な聞き取りができるようになります!
最初は慣れていないとチェックばかりで凹むかもしれませんが、少しずつ聞き取れる部分が増えていくので焦らず地道に取り組みましょう!
英文の中でワカラナイ部分が多すぎる時は使っているリスニング教材が合っていない可能性もあるので、その際は少し簡単なものに変えてリスニングするようにしてください!
留学で英語を聞き取るためのステップ2:聞き取れない部分の分析
英文を1通り聞いて聞き取れない部分にチェックが入ったらなぜ聞き取れなかったのかを分析してみてください!チェック項目は以下6つです。
- 英単語
- 英文法
- 英語表現
- リエゾン・リンキング
- リダクション
- 英語のスピード
この項目のどれが原因で聞き取れていないのかを確認できたらそれに応じて対処法を変えます。英単語や英文法、英語表現が理解できていない場合は意味を確認する、音の変化やリダクション、英語のスピードに問題がある場合は次のステップで強化していきます!
留学で英語を聞き取るためのステップ3:聞き取れない部分だけを重点的にシャドーイング
聞き取れない原因がわかったらシャドーイングで徹底的にアウトプットしていきます!
英語をリスニングしながら音声通りに真似する練習方法のこと。
シャドーイングを行うと以下7つの学習効果があります。
- リスニング力が圧倒的に伸びる
- スピーキング力が上達する
- リーディングスピードが飛躍する
- ライティング力が爆発的に伸びる
- 発音が綺麗になり、英語が伝わる
- イントネーションやアクセントが身につく
- 使える英語表現が爆増する
シャドーイングを行うことで英語脳の土台を作れることはもちろんのこと、英語の全技能(リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング)を一気に伸ばすことができます!
ここで大切なのは、聞き取れない部分だけを重点的にシャドーイングしていくこと。
英文全てをシャドーイングするのも良いのですが、すでに聞き取れる部分は何度聞いても聞き取れるので、あえてシャドーイングする必要はないんですよね。聞き取れない音はほぼ毎回同じなので、そこのみを重点的に鍛えていった方が英語の聞き取りレベルはより早く上達していくのでオススメです!
シャドーイングの具体的なやり方下の記事にまとめてあるから、合わせて参考にしてみてね!
留学で英語を聞き取れない時にオススメのシャドーイング教材
留学で英語が聞き取れるようになるためのシャドーイング教材を選ぶコツは主に3つあります。
- ある程度「ワカル」ものを選ぶ
- 英文付きのものを選ぶ
- シャドーイングに適したものを選ぶ
ここでは僕が実際に使っていたオススメのシャドーイング教材をご紹介します!
シャドーイングおすすめ参考書1:「音読パッケージ」
英語教材を30冊以上試してきた僕ですが、シャドーイング学習で最も効果を実感できた参考書です!
「音読パッケージ」はシャドーイングや音読学習に特化した参考書で、特にスピーキング能力を伸ばしたい人にオススメの本です!
使われている単語や表現は中学レベルなので超簡単。初心者でもサクサク読み進めることができます。スピーキングの基礎を徹底的に固めることを目的にするなら、この参考書は外せません!
シャドーイングおすすめ参考書2:「究極の英語リスニング」
中学生レベルの英単語で英文が作られていて英語初学者でも読みやすい構成になっています。物語形式のものから観光地紹介、学校でのプレゼンなど、バランス良く収録されているので、ストレスなく続けることができます。英文のスピードも「ゆっくり」から「ナチュラル」まで3レベルあり、難易度別に分けられているので自分の英語力に合わせてシャドーイングすることができます。
英語学習の王道「アルク」が設定している「SVL(Standard Vocabulary List)」12000語のうち、最もスタンダードの1000語だけで英文が作られているので、「単語が難しすぎて鼻血出そう…」みたいなことにはなりません。
シャドーイングおすすめ参考書3:「速読英単語」
高校受験では最早必須と言っても良い単語帳ですが、長文をシャドーイングする際にも超使える参考書です。長文といってもすごく簡単な単語が使用されているのでストレスなくシャドーイングでき、覚えた単語をそのまま使えるので英単語をインプットする時にも使えます。
シャドーイング練習しつつ単語力を増強したい人にオススメです!
1つ1つの英文が短く、電車やバスの通学時間、洗濯の合間や散歩をしながら等、ちょっとした隙間時間でできるので、留学してからも電車の中でこの単語帳でずっと使ってました!
シャドーイングおすすめ参考書4:「大学入試英語長文ハイパートレーニング」
速読英単語に慣れてきて「ちょっとレベルを上げたいな!」という人、にオススメの本です。
この本はレベル別にシリーズ化していて「超基礎編」「センターレベル編」「難関編」と3つあります。解説がかなり噛み砕かれているのでわかりやすいし、精読と速読を同時にトレーニングできるよう設計されているのですごくバランスが良い本です。
レベルゼロから始めたい人は「超基礎編」を、TOEICで600点持っていたり、大学受験(センター試験)で140点ほど取れる人は「センターレベル」を使うと良いと思います。
シャドーイングおすすめ参考書5: 「英語スラッシュリーディングトレーニング」
上記3つの本とは違い、プロの通訳者がトレーニングする際に使用する最も鉄板な参考書です。
内容はどちらかというとリスニング寄りなのですが、シャドーイング練習としてもかなり役に立つ本です。スラッシュリーディングの力を伸ばす目的に作られているので、英語を前から理解する力も同時に養うことができます。
留学で英語は聞き取れるようになる!
僕は英語力ゼロでオーストラリアに留学しました。最初はネイティヴの言っていることは1ミリもわからなかったし、自分の伝えたいことも全然伝えることができませんでしたが、留学して半年後にはメルボルン大学に進学。授業は全て英語の中ネイティヴとディスカッションしたりプレゼン、エッセイを作成したりなど、英語環境に耐えれる程度の英語力は身につけることができました。
留学で英語は聞き取れるようになるのです!
英語力は目に見えるものではないですが、やった分だけ着々と伸びていくので、諦めることなく、頑張ってください!