こんな疑問に答えます!
- 英語のリーディングで躓いてしまう理由
- 「ただ多読する」だけではリーディング力が伸びない理由
- 英語のリーディング力を伸ばす6つのコツ
- 読解力をつけたら最後にすべきこと
僕はオーストラリアのメルボルン大学に進学・卒業しましたが、留学前はリーディング力が伸びなくてすごく悩みました。
留学前、英文を読むのがすごく遅くて結構悩んだ僕ですが、大学に入った後はわりと爆速で文献を読めるようになっていてその違いを考えた時に、以前よりも返り読みの癖が消え、英語を英語の語順のまま理解できるようになったな、と。
留学前よりも『スラッシュリーディング』能力が圧倒的に伸びた。— ちーや🇦🇺メルボルン (@chiyahenyMel) 2019年4月29日
リーディング力が上がると英語力はグッと上達します。この記事ではリーディング力を伸ばす上で僕が行っていた6つのコツについて、具体的に解説していきます!
日本人が英語のリーディングで躓いてしまう理由
通常僕らが英語を勉強する時は、日本語の解釈に合わせて日本語で英語を理解しようとしてしまいます。日本語で理解する方が楽だし、学校の先生たちも指導しやすいからです。
しかし、英語と日本語は本来別の言語なので、日本語の解釈に合うように勉強を進めてしまうと、英語の内容を理解するのに時間がかかってしまいます。日本語の解釈を挟んでしまうので、その分脳内で処理しなければならないことが増えるからです。
英語のリーディング力を伸ばすために必要なのは、「英語を英語で理解すること」。
英語の語順のまま理解し、最終的には日本語の解釈を挟むことなく「英語→英語」で英文を読解する力を身につける必要があるのです。
「ただ多読する」だけではリーディング力が伸びない理由
多読は本来「英語を英語で理解するため」の練習で、言い換えれば、リーディング速度を圧倒的に高めるトレーニングです。
そして、リーディング力とは、英文を読み解くための「読解力」のこと。多読で速読スキルを向上させても、リーディング力が向上するわけではないのです。
- 読解力=英文の内容を理解する力
- 速読力=英文を速く読み進める力
確かに多読すると英文を読むスピードはアップしますが、読解力がない状態で英文を速く読んだところで、ただ英文を目で追っているだけになってしまうため、英文そのものの内容は頭には入ってきません。
これからご紹介する6つのコツを使うと英文の内容がグッと理解できるようになるので、多読と合わせて実践するとリーディング力は爆発的に伸びていきます。
英語のリーディング力を伸ばす6つのコツ
ここではリーディング力を上達させる上で必要な6つのポイントについてまとめていきます!今の自分に何が足りないのかを確認しながら見てみてください!
英語のリーディング力を上げるコツ1:基礎の英単語は必ず覚える
どんなに複雑で長い英文であっても英単語によって構成されています。英単語は英文の最も根本を支える要素なので、基礎単語が欠落していれば、英文を読み解くことはできなくなります。
「これどういう意味?」と思ってしまった時点で英文の理解は止まってしまうからです。
留学で使用する英会話であればそこまで難しい単語は必要ありませんが、「TOEICで高得点を取る!」などであれば少なくとも高校までの単語は暗記しておく必要があります。
英語のリーディング力上げるおすすめの単語帳
高校では一般的になっている英単語帳ですが、これで基礎は十分に固めることができます。TOEICで高得点を取りたい人はこれだけでは足りないので、速単の上級編までは暗記する必要があります。
どちらにも付属のCDがついていて英文をネイティヴが読み上げてくれるので、シャドウイング教材としてもすごく優秀な単語帳です。上で紹介した「〜英単語2冊分を1ヶ月で暗記する方法〜」を参考に、芋づる式に英単語を覚えていってください!
英語のリーディング力を伸ばすコツ2:高校の文法を固める
単語をどれだけ暗記しても英文を読み解けるようにはなりません。英語は「配置の言語」と言われているように、単語が置かれる場所によって、その意味や役割が大きく異なるからです。
少しだけ下の例文を見てください。
- Blue is my favorite colour.
- I like blue.
- I want to get the blue shirt.
「Blue」という同じ単語がどの英文でも使用されていますが、それぞれ配置される場所によって、1番目は主語、2番目は目的語、3番目は形容詞、と、役割が異なっていますよね。
このように、文法はその単語に英文の中で意味を与える働きを担っています。
また、英文法はより詳細な情報を伝える役割を担っていて、例えば、「これはリンゴです」よりも「これは昨日、友達が私にくれたリンゴです」の方が情報量は多いですよね。
- This is the apple.
(これはリンゴです) - This is the apple that my friend gave me yesterday.
(これは昨日、友達が私にくれたリンゴです)
2の英文は「That」という関係詞によってリンゴがどのようなものであるかをより詳細に説明しています。
つまり、リーディングにおいて文法の基礎が徹底されているとより詳しい内容を理解できるので、読解力そのものが向上するのです!
英語のリーディング力を上達させるおすすめの文法参考書2選
英語をどのような目的で学ぶのか(留学するためにスピーキングを伸ばしたい or TOEICで高得点取りたいetc)によって、英文法をどれだけ勉強しなければならないのかも異なるのですが、「リーディング力を伸ばしたい!」とか「TOEICで高得点を取りたい!」という人は、高校レベルの英文法は押さえておかなければ結構難しいと思います。
ただし、参考書を何冊も買う必要はないので、以下2つの参考書を徹底的に勉強するようにしてください!
英文法の基礎を詰め込まれた参考書です。項目ごとに丁寧に掘り下げられており、表現自体もすごく簡単なものが多いので、初心者でもスラスラ読み進めることができます。
この参考書が1冊あれば中学レベルは総復習することができるので、「もう一度基礎からやり直したい!」という人にすごくおすすめです!
この英文法書は「実際に話せるようになること」を目的にした参考書で、感覚的に文法を身に付けるための本でもあり、実践力をトレーニングする際にオススメしている本ですが、リーディングの読解力を鍛えるのにもすごく使える1冊です!
通常の文法書は「日本語で読み解く」ことを目的にしているので、日本語の文法ルールに合わせた解釈がなされているため、どうしても英語を理解するのに日本語の解釈が入ってしまいますが、一億人の英文法では文法用語を一切使わず、「英語」を英語のまま理解することを目的にしているので、精読の後に行う「多読」のステップにも繋がりやすくなっています。
「リーディング力=読解力+速読力」という、全体のことを考えると、英文法を感覚的に身につけておくとすごく効果的に学ぶことができるので、かなりオススメです!
英語のリーディング力を伸ばすコツ3:使用する英文は簡単なものを選ぶ
英語のリーディングを勉強する時、難しくて複雑な英文を読もうとする人がいるのですが、リーディング力を上げる際は、簡単な英文でトレーニングすべきです。
英語を読めるためには「英語がワカル!」という感覚を掴むことがすごく重要で、これの積み重ねが、結果的に「英文を読める!」に変わっていきます。
リーディング力を上げるおすすめの参考書
単語編でも紹介しましたが、リーディング教材としても非常に優秀です。学んだ単語をリーディングとして簡単な英文でストレスなく読むことができるので、「英語がワカル!」という感覚を掴むことができます。
英文がスッと頭に入ってくるだけでなく、音読練習としても使えるので、単語の暗記にも大きな効果を発揮します。
英語のリーディング力を伸ばすコツ4:英文解釈でリーディング力を底上げする
「〜文法と構文の違い〜」でも詳しく解説していますが、英文法が英文に秩序を与える一種のルールであるなら、構文は英文法のルールを読み取り、理解するための「武器」となるものです。
例えば、「It is 〜 that」という構文を理解していたら、「That」の後ろに新しい英文が配置されるんだな、と、先の英文を予測することができます。英文の予測能力or英文を分解する力があれば、難解で複雑な英文にあっても「わからない」ということは基本的になくなります。
「英文を分解する力=英文構造を予測する力」があれば、英文法の知識を1つ1つ頭の中から持ち出す必要がないので、結果として速読力も爆上がりします。
英語のリーディング力を伸ばすコツ5:同じ英文を徹底的に使い倒す
リーディング力を鍛えようとする時、多くの人が異なる英文を大量にこなすことを考えますが、同じ英文を徹底的に使い倒した方が英文読解力は圧倒的に上達します。
例えば、英単語や英文法は全てを学ぼうと思うと時間はいくらあっても足りませんが、実際に使用される英文法や英文構造はほとんど同じで、クジラ構文等の難解なものが登場することはほとんどありません。
英文読解において最も大切なのは、自分の中で使えるものがどれほどあるのか、ということ。
スラスラ読める英文を何度も徹底的に使い倒すことで、使える英文の引き出しを脳内に蓄積させることができるようになります。
リーディング力を伸ばすのに、異なる英文を使う必要はないのです。
英語のリーディング力を伸ばすコツ6:音読やシャドウイングで刷り込む
英文を実際に使えるものにする最も簡単な方法は、音読orシャドウイングを20~30回行うこと。
何度も何度も音読・シャドウイングしていくことで「英語→日本語→英語」だった脳内の英文読解プロセスが、「英語→英語」に変わっていきます。
100%理解できる簡単な英文を音読やシャドウイングで脳内に刷り込んでいくと、英文を読む時に「この文は前の文を修飾してるから…」と、いちいち考えることがなくなり、「英語を英語のまま理解できる」ようになっていくからです。
このような「無意識に使える」英文が増えていくと、英文を読む時にも脳内で処理しなければならない部分も少なくなるので、結果としてリーディング力が上達します。
英語のリーディング最後の壁は、多読すること
これまで紹介してきた6つのコツは英文を精読するためのものでしたが、「リーディング力=読解力+速読力」だったように、英文を読める体力を養うことも必要になります。例えば、短距離を爆速で走れるようになったからといって、長距離でも早いわけではありませんよね。途中で失速したらタイムは遅くなってしまいます。
リーディングにも「英文を読む体力」なるものがあると思っていて、途中で疲れて内容が頭に入ってこない状態ではリーディング力で無双することはできません。
精読できるようになったら「多読」を通して英文を大量に読み進め、英文を読む体力をつけていく必要があるのです。
英語のリーディング力は伸ばすことができる!
僕は留学前、リーディングがすごく遅くて読解力もありませんでしたが、今回ご紹介した6つのコツを使うことでメルボルン大学での大量、且つ膨大なリーディングを毎日読みこなすことができるようになりました。
英語力は目に見えるものではありませんが、少しずつ蓄積していくものなので、諦めることなく、ぜひ頑張ってください!