そんな疑問に答えます!
- なぜ留学しても英語のスピーキングは伸びないのか?
- 留学でスピーキングが伸びない9つの原因
- 留学でスピーキングを伸ばすために必要なこと
僕はオーストラリアのメルボルン大学に進学・卒業しましたが、留学当初は思ったようにスピーキングが上達せず、すごく苦労しました。
僕が初めてホストマザーに会った時
🙍『飛行機で疲れたの?』
僕『ううん』
🙍『お腹空いたの?』
僕『ううん』
🙍『静かだけど、どうしたの?』
僕『いや、英語に自信なくて…』
🙍『私はね、あなたの英語に興味はないの。あなたの話が聞きたいだけ』その日から英語の間違いを気にしなくなった。 pic.twitter.com/3PJCUh5e17
— ちーや🇦🇺メルボルン (@chiyahenyMel) 2019年3月14日
英語が話せないと自信がなくなっていきますよね!「もうずっと話せるようにはならないかも…」と不安になりますよね!そんな人は、ぜひ見てください!
なぜ留学しても英語のスピーキングは伸びないのか?
少しだけ下の図を見てください。
この図はどのような勉強を行った時に学習効果が高かったのかを表した図なのですが、注目すべきは点線で分けられた上と下の部分。読んだり聞いたりするだけのインプット学習よりも、議論したり人に教えたりするアウトプット学習の方が圧倒的に学習効果が高いことがわかります。
英語のスピーキングが伸びない大きな原因は、アウトプット学習ができていないこと。話す頻度や量が多ければ多い人ほど、スピーキング能力はドンドン伸びていきます。
この記事ではアウトプット学習ができない原因と具体的な英語能力の課題について、1つ1つ掘り下げていきたいと思います!
留学でスピーキングが伸びない9つの原因
ここでは留学先でスピーキングが伸びない原因について、1つ1つ具体的にお伝えしていきます!ご自身に当てはまっていないか確認してみてください!
日本語環境にかなり浸っている
僕の経験上、留学しているのにスピーキングが伸びない一番の理由は、日本語環境から抜け出せていないこと、です。スピーキング力が伸びない人は高確率で日本人と一緒に時間を過ごしています。
この図は英語力を伸ばす際に、脳内でどのようなことが起こっているのかを表したものですが、スピーキング力を伸ばす時に必要になるのは「英語を英語で理解する」ことです。俗に言う「英語脳」と呼ばれるものですが、日本人と一緒にいるとどうしても日本語を使ってしまうし、それは英語力の成長そのものを阻害してしまいます。
僕は留学当初、家ではホストマザーと必死に話し、ホストシスターズ(当時高校生)の爆速英語を毎日白目になりながら聞き、学校でも極力日本人とは話さないようにしていました。英語しか通じない環境にいると必然的に英語を使うようになるし、それは結果として、スピーキング能力を伸ばすことに繋がります。
日本語環境に浸りすぎてはいないか、英語を使う環境であるかを確認してみてください!
海外大とか元から頭良かったんでしょ?とか、英語最初からできたんでしょ?ってよく言われるけど、ドライアイに鞭打って本を大量に漁り読み、苦笑されながら片言の英語を必死に使い倒し、ホストシスターズ(高校生)の爆速英語を白目になりながら毎日聞いた。
簡単に言うけど、すんげー勉強したんだからなw pic.twitter.com/rllDh8Ynje— ちーや🇦🇺メルボルン (@chiyahenyMel) 2019年2月23日
学校以外で英語を使っていない
これもすごく大きな要因なのですが、学校の授業だけでは英語は話せるようにはなりません。もし「授業だけで英語が話せるようになる」という理論が正しいのであれば、日本の学校に通っている人は全員好成績ということになるし、ラグビーしている人はみんなマッチョということになります。
学校の授業だけで成績は良くならないように、授業以外でどれだけ英語を使えるのかがスピーキング力を伸ばす鍵になります。
日本人と日本語を使いすぎていないのかという点と合わせて、確認してみてください!
初めてお会いする人に
『英語話せるんですね!まぁ海外大出てて5年も住んでれば、そりゃそうですよね』
ってよく言われるんだけど、その理論だと学校行ってる人は全員好成績になるし、ラグビーしてる人は全員マッチョということになる。
結果に大きく影響するのは、強い意志と努力の継続なんですよね。— ちーや🇦🇺メルボルン (@chiyahenyMel) 2019年3月29日
留学先で話す内容がない
留学して一番感じるのは、話す内容がなければ、話すことはできない、ということです。例えば、僕は経済学のことはわかりますが、法学や医学のこととなるとサッパリなので話すことはできません。
これって僕の日本語の問題ではなく、何を話すのか、というソフトな部分だと思うのです。
この図はインプットとアウトプットの関係性を表したものですが、知識が不足していれば話すことはできないし、理解することもできません。話す内容に関する知識やバックグラウンドがなければ、スピーキング力は伸びてはいかないのです。
日本語でも口下手
また、脳科学的には、日本語で口下手な人は英語でも口下手だと言われています。頭の中で整理できていないことは日本語であろうが、英語であろうが、関係なく話せないのです。
これも英語そのものというよりも、どのように話すのかというソフトの部分です。
知識があったとしても、どのように伝えるべきか整理できていなければ、上手に話すことはできなくなってしまいます。
知識や論理的な考えというのは、脳内においては日本語も英語も同じ部分を使うことがわかっています。英語を話す前に、まずは日本語で何を言いたいのか、そしてどのように話せば伝わるのかを考えると、言葉がスムーズに出てくるようになるのでオススメです!
恥を捨てることができない
僕ら日本人にとっては一番難しい部分かもしれませんが、間違うことを恐れる心がスピーキング上達の一番の壁だと僕は感じています。
「文法を間違ってはいけない」とか「完璧な英語を話さなきゃいけない」など、結構無駄なことを考えてしまいますが、留学当初なんてそもそも表現できる幅は限られているので、そんなことを気にしても仕方ないんですよね。
失敗して、間違えて、そしてまたできる範囲と言葉で伝えていく。その繰り返しの中にスピーキング能力は少しずつ伸びていくのだと思います。
ただし、追い込みすぎは禁物です。
心に余裕がなければ自信を持って話すことができなくなるし、自信がなくなればスピーキング力も伸びてはいきません。
『英語話す時は自信持って!』に疑問を持ってる人へ。
ある研究によると、自信のある人ほどスピーキング力が高くなりコミュ力や会話力が伸びる一方、不安が大きい人の上達は遅く、言葉や文法をより間違いやすいことがわかってます。
なので『あれ、俺英語話せるんじゃね?w』という勘違いは超最強です。 pic.twitter.com/8SricxjqXu— ちーや🇦🇺メルボルン (@chiyahenyMel) 2019年4月2日
失敗することは決して悪いことではないし、むしろ間違えた数だけスピーキング力は伸びていきます。多少のプレッシャーは必要ですが、余裕を持って勉強していきましょう!
発音の練習が足りていない
「音」の重要性に関しては日本の教育ではあまり教えられませんが、言語習得において「音」はすごく大切な役割を担っています。英語の音を理解していなければ発音することはできないし、リスニングしてもそれを英語だと認識することができません。
小さい子供は読み書きできなくても、聞いたり、話したりできるように、「音」のベースが脳内に整っていれば、リスニングもスピーキングもできるようになるのです。
そしてその「音」のベースとなるのが、発音です。もっと言えば、「聞き取り→発音」です。
聞き取りができなければどの音をいかに発音したら良いかわからないので、発音の根底には英語の聞き取りが必ず必要になります。
英語の聞き取り練習法に関しては以下の記事に詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
英単語力が圧倒的に足りない
どんなに長くて複雑な英文でも必ず単語によって構成されています。単語力がなければ英文を作ることはできないし、話すこともできません。
言葉が口から出てこない最も大きな原因は、単語を知らないこと。
アウトプットはそもそもインプットがあってはじめてできることなので、知らないものを頭から捻り出すことはできないし、口に出すこともできません。「単語力=スピーキング力」というわけではありませんが、少なくとも単語数の幅は表現力の幅となり、スピーキングを伸ばす際に必ず必要になるので、少しずつ伸ばしていく必要があります。
留学で実践的な英単語力を身に付ける方法に関しては以下の記事にまとめているので、ぜひ参考にしてみてください!
基礎的な文法が欠落している
「英語は配置の言語」と言われているように、言葉の役割や意味はその語句が置かれる場所によって決まります。例えば「Blue」という単語。
- I like Blue.
- Blue is my favorite.
- She gave me the blue shirt.
これは俗にいう「SVOC」を使った5文型に由来するもので、使われる言葉は同じでも、置かれる位置によってその意味合いや役割が大きく異なります。スピーキングにおいてもこれはすごく重要で、この基礎が欠落すると英語は全く通じないものになってしまいます。
また、「英文法を知っていること」と「英文法を使うことができる」は全く別物です。
学校の数学の授業で公式を習ったとしてもすぐには使えませんよね。いくつか例題を通して問題を解かなければ公式を使えるようにはならないように、英文法も実際に使わなければ使えるようにはならないのです。
英文法を使えるようにする勉強法に関しては以下の記事に詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください!
留学でスピーキングを伸ばすためには、自分を知ること
ここまで読んで頂いた方であればもうお分かりの通り、英語を話せるようになるために必要な要素はめちゃめちゃあります。単語や文法、そして発音や聞き取りの他にも、変えなければならない考え方や精神論など、数えればキリがありません。
これから1つ1つ手を付けようと思ってもやらなければならないことが膨大すぎて、英語初学者は特に何から始めて良いか分からなくなるし(少なくとも僕はわかりませんでした…)、時間も無駄に消費してしまいます。
なので、効率良くスピーキング力を伸ばすために、「自分」のことをもう一度ちゃんと知る必要があると僕は考えています。
どんな目標があって、なぜ英語が必要なのか、どんな英語が必要で(アカデミックなのかビジネスなのか等)、どのような課題があるのか(音が聞き取れない、単語力不足等)などを明確にし、それに応じて重点的に学習する必要があるのだと思います。
目的や目標、そして興味関心からくるワクワクはスピーキング力を伸ばす大きな後押しとなることが脳科学的にもわかっています。留学で英語をいち早く話せるようになるためにも、今一度「自分」について考えてみてください!
また、脳科学から見た英語力を伸ばす方法に関しては、以下の記事に詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください!
留学でスピーキングは伸ばすことができる!
メルボルンに留学仕立ての頃はホストマザーとまともに会話もできなくて、話せるようになるのかすごく不安でしたが、1つずつ課題をクリアしていく過程の中で、僕のスピーキング力はこれくらいまで伸びました。
最終的には、オーストラリアのトップスクールと言われるメルボルン大学へ進学・卒業することができました。
スピーキング能力は目に見えないので本当に伸びているのか不安になると思いますが、今回ご紹介した原因をクリアしていくことで着々と伸びていきます。
諦めることなく、ぜひ頑張ってください!
ちなみにですが、僕が留学中に英語力を伸ばした勉強法については以下の記事に詳しく書いているので、ぜひ参考にしてみてください!