こんな疑問に答えます!
- 英文法の重要性
- 文法と構文の違い
- 構文理解に暗記が不要な理由
- 構文を学ぶ4つのメリット
僕はオーストラリアのメルボルン大学に進学・卒業しましたが、最初は思ったように英語力が伸びず、すごく悩みました。
僕が初めてホストマザーに会った時
🙍『飛行機で疲れたの?』
僕『ううん』
🙍『お腹空いたの?』
僕『ううん』
🙍『静かだけど、どうしたの?』
僕『いや、英語に自信なくて…』
🙍『私はね、あなたの英語に興味はないの。あなたの話が聞きたいだけ』その日から英語の間違いを気にしなくなった。 pic.twitter.com/3PJCUh5e17
— ちーや🇦🇺メルボルン (@ChiyaMelbourne) March 14, 2019
英語学習で頻繁に耳にする「文法」と「構文」。でもその違いを説明されることは少ないと思います。僕が英語を勉強し始めた時も何が文法で何が構文なのか、その明確な差が全くわかりませんでした。英文法や構文は英語能力の全てに影響する重要なものなので、ここの理解が追いついていないと英語上達の障害となってしまいます。英文法と構文の違いがワカラナイ人、英語力を上達させたい人は、ぜひ見てください!
英文法と構文の違いを理解していない人は多い
少しだけ下の図を見てください。
この図は、英語力がどのように蓄積され、どう繋がっているのかを示したものです。どんなに長い英文も単語によって作られ、文法によって配置されています。そしてこの2つを駆使した文の構造である構文を通して、ようやく長文を読める力へと発展していきます。
しかし、英文法と構文はかなり密接に結びついているため、何が文法でどこからが構文なのか明確に区切ることが難しく、また言葉も似ているので混乱する人が多いのです。構文は文法の一部として分類されることが多いのですが、上の図で示しているように、そのスキルは単語や文法よりも1つ上の段階になります。
つまり、文法力がない状態で構文を勉強しても、学習効率はあまり高くいのです。
文法と構文の違い
勘違いされやすい英文法と構文ですが、その違いを明確に理解している人は多くありません。ここでは英文法と構文の違いについて、詳細にお伝えしていきます!
英文法とは?
英文法とは、単語を規則的に並べるルールのことです。学校で一番初めに習う5文型を始め、単語の品詞(名詞・動詞・形容詞など)や文の役割(時制・接続・仮定など)など、英文を構成する細い要素や繋がりをルール化したものです。
「英語は配置の言語」と言われているように、置かれる場所によってその役割やルールが決められます。英文法が欠落していると英文の意味を正確に理解することはできないし、自分の考えや気持ちを伝えることもできません。
例えば、以下の例文を見てください。
「Apple yesterday the me gave my that is friend this.」
日本語だとこんな感じです。
「りんご昨日私に私のくれた友達これが」
意味がわかりませんよね。全ての単語は日本語ですが、全体として見た時に最早日本語ではありませんよね!では、こう変化するとどうでしょうか?
「This is the apple that my friend gave me yesterday (これが昨日私の友達がくれたりんごです)」
何も苦労することなく、意味がスッと頭に入ってくると思います。これが、文法の力です。単語をわかっていても、フレーズを理解していていも、配置が異なるだけで意味が変わってきてしまうのです。
この配置や役割をルール化したものが、英文法です。
英語の構文とは?
一方、構文とは、英文法のルールによって配置された単語や文の構成を読み取り、理解するための「武器」となるものです。言い換えれば、英文の作り方をパターン化することでもあります。例えば「It is ~ that」は文法のルールによって並んだ単語ですが、構文によってその仕組みがパターン化されたものでもあります。「It is ~ that」という大枠の中に時制や仮定法、To不定詞などの文法的なルールが挿入されている状態なのです。
英語の構文とは、英文を形作る骨格のようなもの。
この骨格が頭の中にあると、英文法の知識を1つ1つ脳内から捻り出して英文を分析することなく英文を理解することができます。英文法を勉強しても、英文を読んだり聞いたりした時に実際にその英文の意味を理解することはできませんが、構文の力があれば英文の意味を取れるようになります。
また、英語の長文読解においては文法的な切れ目が分かりにくいものですが、構文の力が身に付いていると英文の骨格を捉えることができるので、すぐに英文を分解することができます。
結果として読解能力が飛躍的に上昇するのです。
英語構文に暗記は不要!?
英文法は英文のルールや役割を決め、構文は英文の形をパターン化するものですが、これを聞くと、じゃあ構文は暗記が全てなんだね!と勘違いする人がたくさんいます。
しかし、そもそも構文は英文を読み解くものなので、必ずしも暗記するものではありません。というのも、構文分解ができるかどうかは、本動詞(V)を英文の中から見つけることができるかどうか、だからです。
どんなに長い英文でも、文の根幹となる本動詞(V)は1つしかなく、それを見つけることができれば構文を覚えていなくても英文を分解できるようになります。もちろん暗記した方が早い場合もありますが、複雑な構文を暗記する努力をするよりも、すぐに本動詞(V)を見つけるトレーニングをした方が、応力範囲は圧倒的に広くなります。
本動詞(V)を見つけることは、構文読解(英文読解)の根幹だからです。
暗記するには非常に多くの時間を費やすことになりますし、覚えたとしても特定の英文や状況でしか使用することはできないので、本質のものから先に学習を進めると、後々の英語学習がすごく楽になっていきます。
構文力が上がることの4つのメリット
構文ができるようになると、以下4つのことができるようになります。
長文をスラスラ読めるようになる
ライティングするスピードが上がる
スピーキングの幅が広がる
リスニング力が伸びる
そう、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング全てにおいて英語力が上達するのです。1つずつ具体的に解説していきます!
英語構文力向上のメリット①:長文をスラスラ読めるようになる
構文分解力、つまり、本動詞(V)をすぐに見つけることができるようになると、英文の意味が取れるようになってきます。前述のように、本動詞(V)を見つけることさえできれば、英文読解の80%はできたと言って過言ではないくらい、英文読解においては本質の部分です。本動詞(V)によって英文の構造はある程度決まるので、それに応じて英文解釈や視点を変えることができるからです。
リーディングスピードは、突き詰めると、どれだけ早く本動詞(V)を見つけることができるか。
構文分解のトレーニングを積むと、長文読解能力はグングン伸びていきます!
英語構文力向上のメリット②:ライティングのスピードが上がる
構文とは、英文の骨格であり、パターン化されたものです。それは言い換えれば、文法的なミスが一切ない文でもあります。「英作文は真似が全て」と、高校の時の英語の先生が仰っていたのですが、文法的に一切ミスをすることがないので、テストで減点されることもありません。
浪人経験のある方であればわかると思うのですが、英作文の練習をしていると「これは文法的に正しいのかな?」と、英作することがドンドン怖くなっていきます。細かい部分が気になって、うまく英作できなくなってしまうからです。
しかし、パターン化された英文であれば細かい部分で1つ1つ悩むことがないので、スラスラ書くことができるようになりますし、書くことも予め決まっているので、ライティングのスピードもかなり早くなります。仮に頭の中の考えやイメージが表現する上で少し難しく、英文にすると複雑化してしまう場合でも、構文の力があれば大枠を外すことがないので大きな減点とはなりません。
ライティングにおいても、構文力は絶大な力は発揮するのです!
英語構文力向上のメリット③:スピーキングの幅が広がる
また、パターン化された構文が頭に入っていて、且つ実際に書けるということは、そのまま口にするだけで意味のある英文を作ることができるということでもあります。
人は口にできることは書けるし、逆に書けることは口にすることもできます。
もちろんパターン化されたものなので、テンプレートだけでは応用力はありませんが、構文力が付けば付くほど、言葉として表現できる幅もドンドン広がっていきます。日常的に使用される会話はある程度パターンが決まっているので、構文力が高くなり、且つ無意識に使える状態になっていると必然的にスピーキング力もグッと向上していくのです
英語構文力向上のメリット④:リスニング力が伸びる
これは意外な部分かもしれませんが、構文力が上昇するということは、英文を「区切る力」が高くなる、ということです。リスニング力を上達させるためには、絶えず流れてくる英文を前から「区切り」、英文を理解していく必要があるのですが、この時に構文力があるとリスニングを下支えすることができます。
人は1つのことにしか意識を置くことができない生き物なので、リスニング中に文法のことを気にしていると英文の意味を取ることはできませんが、構文力がついていると「なるほど、It is~ときたからthatが来るな」と、無意識に英文を区切ることができるようになるため、英語の意味も入って来るようになります。
まさに、構文は英語を理解する「武器」になるのです。
英文法と構文は同時に伸ばすことができる!
上述のように、英文法と構文は密接に繋がっており文法力の底支えなしに構文力は伸びてはいきませんし、構文力なしに英文を読み解き理解することもできません。
どちらも英語力の上達には必要不可欠なのです。
以下の記事では英文法の勉強法について詳細を書いているのですが
構文においても同じように学習を進めることで、英文法と構文、どちらのスキルも高めることができます。
しかし、忘れてはいけないのは、英語力を上達させるには「英文法→構文」の流れに沿わなければならない、ということ。
構文の暗記から学習を始める人がいますが、構文は英文法という基礎あってのものなので、構文から勉強を始めても学習効率は高くありません。基礎・基本を徹底してから、次にステップを踏むようにしてください!
また、シャドウイングや音読を行うと英文法や構文のスキルを無意識に使うことができるようになるので、以下の記事を参考にして学習を進めてみてください!