こんな疑問に答えます!
- IELTSのWritingとは?
- 僕が行なっていたIELTSのWriting対策
- ライティング解答作成方法とフォーマット
- 文法ミスをかなり減らすコツ
僕はオーストラリアのメルボルン大学に進学しましたが、留学当初の英語力はゼロ。IELTSのライティングでも「4.5」から中々伸びませんでした。
海外大とか元から頭良かったんでしょ?とか、英語最初からできたんでしょ?ってよく言われるけど、ドライアイに鞭打って本を大量に漁り読み、苦笑されながら片言の英語を必死に使い倒し、ホストシスターズ(高校生)の爆速英語を白目になりながら毎日聞いた。
簡単に言うけど、すんげー勉強したんだからなw pic.twitter.com/rllDh8Ynje— ちーや🇦🇺メルボルン (@chiyahenyMel) 2019年2月23日
勉強してるのにスコアが伸びないと「私ってセンスないのかな?」とか思いますよね!「もうずっとこのまま伸びないかもしれない…」と不安になりますよね!そんな人は、ぜひ見てください!
留学当初、僕は英語力ゼロだった。
この動画は僕の留学当初の英語力を紹介したものですが、ご覧頂ければお分かりの通り、留学当初、僕は英語力ゼロでした。
留学をすでに経験していた友人からは「英語力ゼロで留学したけど、伸びるから大丈夫!」とか、「何とかなるよ!」と言われてましたが、本当の意味で「英語力ゼロ」だった人は僕以外にいないのではないかというくらい、絶望的な英語力で留学しました。
スタート地点は人それぞれだと思いますが「この状態からでもIELTSのライティングスコアは伸びるんだ!」と希望を持てると思うので、ぜひ見てみてください!
IELTSのWritingとは?
IELTSのライティングは、主に非英語圏の人の英語力が高等水準に達しているかどうかを測る試験です。(厳密には異なりますが・・・)基本的にAcademicでの受験を選択した場合は、大学で要求されるライティングスキルとほぼ同じものが求められます。
よって、ライティングの書き方や論証の仕方は、大学で行うようなフォーマット・スタイルに沿う必要があります。※IELTSでは引用の必要はないので、厳密には異なります
大学のエッセイや論文では、基本的に自分の言いたいこと、主張したいことを、客観的な事実を元に論証していきます。例えば、Aということを主張したい場合、
Bという実験データで〇〇ということが証明されているので、Aという事実が言える
のような感じで、「自分」を一切使わずに、主観的な主張を避けながら、論証しなければなりません。日本人にはあまりない感覚なので、正直慣れるまではちょっと難しいし、僕は本当にアホだったので自分でも気付かずに「I」という主語を何度も使い倒してしまっていました。
IELTSでは大きく減点されてしまうので、マジで注意してください!
英語力ゼロからIELTSのWriting対策
ライティング力が伸びない時期は、IELTSのライティングがどういうものなのか全くわからないまま、僕はひたすら「書く」ことを中心に勉強していました。
これって言ってしまえば、東京から北海道に行くことを目標にしているのに、地図を持たずに沖縄に向かってひたすら爆走しているのと何も変わりません。敵のことがわかっていると勝負をしやすいように、勉強の地図を持った状態で勉強すると、的を絞って対策ができるので学習効率がかなり上がります。
IELTSのライティングにおいては、以下3つのことがわかっていると、効率良く勉強を行うことができます。
- どのような質問が多いのか?
- どのような内容が問われやすいのか?
- どのようにして解答を作成していけば良いのか?
IELTSライティングの問題について
Task1とTask2で質問される内容が変わります。
Task1
Task1ではグラフなどの読み取り等、事実を的確に文章に起こすことができるか、どのような関係性が見て取れるのか?といったことが問われます。棒グラフや円グラフ、データの推移や、単に数字のみなど、あらゆる図表に記載されたデータを元に事実分析をしていく必要があるのです。
例えば
AとBという場所の人口データが提示されたとする。Aという場所への人口が5年間で〇〇人増加している一方で、Bという地域の人口は同じ期間で△△人減少している。
このデータから、Aの人口が増えればBの人口が減るという、マイナスの相関関係が見て取れる。
ここまでが「事実分析」と呼ばれるものなのですが、気をつけなければならないことが2つあります。
- 憶測を記載してはいけない
- 主観的な文章になってはいけない
エッセイや論文は、客観的なデータを元にして自分の主張したいことをツラツラ論証していくのが基本なので、そこに憶測を書くことはありません(Ph.Dを除く)。
「Aに何らかの施設が立ち、Bの人口がAに移動したのではないか?」
のような、データに一切記載のない主張のこと。
AとBの人口に相関関係があったとしても、何が要因だったのかはわからない。Aに何らかの施設が立ったのかもしれないし、Aの交通機関が整ったのかもしれないし、Bで疫病が流行したのかもしれない。
人口が変化した理由は1つではないので、Task1にそういった憶測を含んでしまうと、大きく減点されてしまうので注意が必要になります。
また、主観的な文章も大きく減点対象となる。
IELTSのライティングは大学のエッセイや論文を意識したものとなっているので、基本的に「I」「You」「He」「She」「They」等の主語は使いません。
大学であれば
〇〇の研究によると・・・
等、客観的な事実やデータを用いて自分の意見を論証していく必要があるのですが、IELTSでは文字数の制限上、そこまで厳密には問われません。
でも、主観的になってもいけない。
これが最初は意外に難しかったりするのです。
Task2
一方、Task2では自分の意見をいかに論理的に、そして客観的な事実を元に文章を作成できるかということが主に求められます。
- 質問の問いに答えているか
- 客観的事実に基づいて主張が論証されているか
例えば、以下の問題が出題されたとします。
インターネットの普及は子供の教育に悪影響であるという議論がある。これについて、あなたの意見を述べなさい。
この問題について自分の意見を述べる場合はこんな感じになります。
インターネットは教育に有効である。なぜなら、インターネットを使うことで、あらゆる情報に一瞬でアクセスし、触れることができるからだ。教科書だけでは限定される情報量も、インターネットを使えばその限りではないし、海外に出たことのない家庭でも、インターネットを使うことで生の英語にいくらでも触れることができる。知らない文化や考え方など、あらゆる知識を共有することができるため、インターネットの使用は学習効率を高めることができる。
上記の文章は自分の意見ですが、「私」という主語を一切使っていません。事実によって自分の意見をどれだけ補強できるかがTask2では求められるのです。
ちなみにですが、これが大学のエッセイであれば以下のようになります。
インターネットは教育に有効である。なぜなら、インターネットを使うことで、あらゆる情報に一瞬でアクセスし、触れることができるからだ。〇〇の研究(2018)によると、インターネットを使用して学習した学生と、そうでない学生を比較した時、インターネットを使用した方が△△%点数が高かった。教科書だけでは限定される情報量がインターネットを使用することで学習効率が向上したこと、知らない文化や考え方など、あらゆる知見を共有できたことによるものであると、〇〇は結論付けている(2018)。
IELTSでは引用は求められないため、大学のエッセイほど厳しくはありませんが、基本的には客観的な事実に基づいて書くという点では、ある程度このスタイルに沿っています。
自分の意見を求められることが多いので、IELTSにおいては「I」や「In my opinion」を使用しなければならないこともあるのですが、絶対に多用してはいけません。使用しても1〜2回にとどめてください。
IELTSライティングの問題について:質問形式
Task1は主にグラフの読み取りであるため、数字を扱ったものが多くなります。人口や〇〇の使用量、△△の大きさや成長率等、主に「比較」してどうなのか?という質問形式になっています。予め用意されたデータが提示されるため、見たものを「比較」して事実を伝えることができればOKです。
一方でTask2の場合、「Aについて議論し、あなたの意見を述べなさい」「〇〇について、メリットとデメリットを両立表記しなさい」「〇〇について、解決策を述べなさい」等、質問の幅はTask1よりも広くなります。
ある程度の知識がなければ、手が止まってしまうことも少なくないので、過去問や模試を使いながら知識を深めておく必要があります。
ぶっちゃけた話、僕がTask2で伸び悩んだのはこれが大きな原因でした。意見や良し悪し、解決策などを問われても、あまりにも僕の見地が狭かったため、答えようがなかったからです。これは日本語でも言える話ですが、経済学のことを知らない人がフリードマンのことを問われても一切答えようがありませんよね。
知らなければ、書けないし、話せない。
これは言語の問題ではなく、知識量の問題です。
オススメなのは、Task2でどんな内容が問われるのかを調べ、日本語で勉強すること。
知識を頭に入れることとそれを英語で書くという作業は全く別物で、日本語の方が理解は早いですよね。まずは日本語で勉強し、それを英語に変換していくとTask2は効率的に対策することができます。
「これ、私知らないな」とか「勉強不足だな」という方は、ぜひやってみてください!
IELTSライティングの問題について:内容
Task1は前述の通りですが、Task2で問われる内容の幅は広くなります。
- 教育
- 文化
- ITテクノロジー
- 経済
- 環境
- 哲学
IELTSのWriting解答の作成方法
ここでは具体的にどのように解答を作成していけば良いのかをお伝えしていきます!僕が1つの基準として使用していたフォーマットをご紹介します。あくまで1つのフォーマットなのでこれが全てではありませんが、このフォーマットで大半のトピックはクリアすることができると思います。
IELTSライティング解答Task1:Writing Format
Task1のIntroductionの書き方
そのグラフが「何を」「どのように」「いつ」「どこで」表したものなのかを簡単に説明していきます。ここは問題文に書かれていることを違う文章で言い換えて書く場合が多くなります。例えば、こんな感じ。
The charts summarise the population in Wiliamstown in 1970 and 2010. Summarise the information by selecting and reporting the main features, and make comparisons where relevant.
↓
▼Task1 Introduction
The charts provide an comparison of the number of people living in Wiliamstown in 1970 and in 2010.
ここまで書いたら一旦ペンを置き、グラフの特徴を考えていきます。
Task1のHeaders(見出し)について
見出し(Headers)では、主にグラフが示している特徴を抽出し、書いていきます。
- カテゴライズ/グルーピングする
- 差異を見つける
一見数字だけで構成された難しそうなグラフでも
- 男なのか、女なのか?
- 場所の違いなのか、時期の違いなのか?
等、グルーピングやカテゴライズ、差異に注目して見ることで、グラフの特徴を比較的簡単に見つけやすくなります。
また、Headersのまとめ方についても、ある程度はテンプレート化することができ、問題や問われ方によるがまとめ方は大体こんな感じになります。
まとめ方1
- 特徴1
- 特徴2
まとめ方2
- 特徴
- 差異
まとめ方3
- Aの時期
- Bの時期
Task1のConclusionの書き方
最後に全体をまとめて締めます。例えばこんな感じ。
AとBを比較すると、1950年から2000b年にかけて明らかに急激な人口の増減があり、AとBの人口にはマイナスの関係性が見てとれる。
- “〇〇人増加した”等の細かい情報を書かない
- 新しい情報を追記しない
IELTSライティング解答Task2:ライティングフォーマット
例えば、問題がこんな感じだったとします。
ここで、「書き始める前に」気をつけなければならないことがあります。
- 必ずアイデアを練ること
- 記事の構成を考えること
多くの人が焦って一気に書き始めるのですが、ゴールの見えない状態でエッセイを書き始めると議論が二転三転し、一貫性のないエッセイとなってしまう可能性があります。僕も時間制限を気にして書き出すことが多かったのですが、構成を考えていないライティングの点数は毎回オワってました。泣
アイデアや構成を練るのに3分ほど費やしても、書くことが決まっていれば、時間は余ります。勢いで書き出し、書くことがなく手が止まれば、そっちの方が時間のロスは大きいし、点数も伸びてはいきません。
必ず上記2点を行ってから書き出してください。
Task2のIntroductionの書き方
導入ではまず初めに一般的なことから切り口を入れます。例えば今回の問題。
こんな感じでザックリとした導入で外堀を固め、本題へとベクトルを向けていきます。
Task2のHeaders(見出し)の書き方
Headersでは質問で問われていることに具体的に答えていきます。
- メリットとデメリット
- 原因と結果(影響)
- 影響における対策
今回の問題であれば、政府が取るべき対策について具体的に掘り下げて行くことになります。
Task2では議論をまとめたり、メリット/デメリットを両立併記することが多く、その上で自分の意見が求められるので、段落は基本的に3つ作ります。
Headers1.2で議論やメリット/デメリットについて触れ、Headers3で自分の意見を述べると、上手なエッセイを書くことができます。
Task2のConclusionの書き方
最後に全体をまとめます。注意点はTask1と同じです。
- 細かい情報を書かない
- 新しい情報を追記しない
また、まとめる時は段落ごとの特徴について大まかに要約すると上手くいきます。自分の意見を求められている時は、「譲歩」を使用すると綺麗にまとまるのでオススメです。例えば、こんな感じ。
IELTSのWritingにおける文法チェック
僕が一番困ったのは、ここです。僕はかなり大雑把な方なので、細かな文法のミスに中々気付くことができなかったのですが、あることを行うことで小さなミスが結構減りました。今回は文法ミスを減らすコツをご紹介します!
意識の先を変える
「赤いものを探して!」と言われれば、普段意識しないような周りの赤いものにかなり気付くことができるように、人間は意識したものを認知する生き物のようで、どこに注意や意識を向けるかによってその人の認知の幅を拡大することができます。
文法チェックも同様に、自分が間違えやすい箇所に意識を向けることで、文法ミスを未然に防ぐことができるのです。
僕は、ミスった内容を記録しておき、自分がミスをしやすいリストを作りました。そして見直しをする時はそのリストの優先度が高い順に見直しスキャンを行なっていく。
- 1回目:3単元のS
- 2回目:時制
- 3回目:冠詞
- 4回目・・・
こんな感じで意識する文法項目を変えることによって、文法のミスは着々と減っていきます。IELTSに慣れていなければ何回も見直す時間は残っていないと思うので、自分の間違いやすい項目からチェックをしていくと、大まかなミスは減らすことができるのでオススメです!
IELTSのWritingは伸びる!
今回の内容をまとめるとこんな感じになります。
- IELTSのライティングとは?
- どのような質問が多いのか?
- どのような内容が問われやすいのか?
- どのようにして解答を作成していけば良いのか?
IELTSのライティングって最初はすごく難しくて「こんなの書けるわけがない…」とか思っていましたが、1つずつ課題を解決していくことで少しずつスコアを伸ばすことができ(Writing7.0)、僕は無事にメルボルン大学に進学・卒業することができました。
ライティングはアイデア力や表現力よりも、基本的なことを組み合わせていかに点数を落とさないかが、勝負になります。
上記を参考に高得点を叩き出し、海外大への切符をぜひ掴み取ってください!