今回は「主語、動詞の決定」について一緒に練習していこうと思います。
英作文の練習を始める前に…
英作文の練習に入る前に、まず大前提として「中学校レベルの基礎英単語」が必要になります。僕は速読英単語をやっていましたが、使える語句が少ないと作れる英文の幅も狭くなってしまうので、英単語の暗記は英作練習と並行して行なっていきましょう。理想は新しく覚えた英単語を使って英文を作ること。今日、または昨晩覚えた単語を使って英作すると「使える英単語」として頭に蓄積されやすいので、少し大変だと思うのですがぜひ実践して頂きたいです。
また、英文法についても中学レベルの基礎文法は必要になってくるかな、と思います。英語は文法というルールによって並んでいるので、このルールが無ければどう並べていいか分からない思うんですよね。難しい英文法は必要なく、留学先などでは中学校レベルで基本的にカバーできるので、市販の参考書を見て頂いても良いですし、僕が用意している「ちーや流英文法解説書」というのを見ていただいてもOKです。ぜひ読み込んでもらって、まずは英単語も英文法も基礎的な部分を押さえて頂ければと思います。
①動詞の決定について
突然なんですが、いきなり1つ質問です。各英文それぞれにに「必ず必要な要素」って何だと思いますか?少し考えてみてください。
どうでしょうか?基礎の英文法を勉強している方や勘の良い方は既に分かったかもしれませんが、必ず英文に必要になるのは「動詞」です。そしてこの世で最も短い英文は、
- Sleep.(寝ろ)
- Leave.(行け)
- Work.(働け)
というような動詞一つでできる「命令形」の文章になります。たった1単語ですがこれも立派な英文になります。ただ大抵の場合、英文ってもっと長いですよね。1単語以上の英文になると、動詞の前に「名詞」が必要になります。その「名詞」と呼ばれているものが「主語」になります。「ちーや」「日本」といった名前や名称が必要になるんですね。主語と動詞を付けることで簡単な英文を作ることができます。
- I sleep.
- He left.
- She is working.
ここは簡単ですよね。ただ注意点が1つあります。これらの英文は主語と動詞で出来ているのですが、「必ず動詞から決めている」ということ。「I sleep.」「He left.」「She is working.」これらの英文は「現在形」「過去形」「進行形」といった感じで「時制」が変わってますよね。この「時制」を英文の中で操作しているのが、「動詞」です。
つまり、英文の中心になっているのが「動詞」です。「英語は時制に厳しい」というお話は前回お伝えしましたが、先に動詞を決めることで時制を間違えなくて済むようになります。
ここまでで主語と動詞で英作文ができるようになったわけですが、主語と動詞だけだと伝えられる情報って結構少ないですよね。ということで、もう少しだけ情報を追加してみましょう。
- I sleep.
(私は眠る)
この英文に情報を付け加えるとしたら、どんな内容を追加しますか?少し時間を取って、出来る限り書き出してみてください。
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どうでしょうか?答えはいくつもあると思うのですが、例えば「場所」とか追加できそうですよね。
- I sleep on the sofa.
または「時間」も追加できますよね。
- I sleep every evening.
または、場所と時間、どちらも追加することもできそうです。
- I sleep on the sofa every evening.
もっと言うと、「どんな状態で寝たのか」ということも追加できそうですよね。
- I sleep very well on the sofa every evening.
こんな感じで、追加できることはたくさんあり、自分次第、言いたい内容次第でいくらでも組み合わせることができます。ただ一方で「追加できないこと」もあり、例えば動詞の後ろ、今回であれば 「sleep」 の後ろに動詞を重ねて使うことはできないですし、形容詞を使うこともできません。この辺が少し分かりづらかったりするので、もう少し詳しく見ていきましょう。
先ほど作った「I sleep」はそれ単体で英文が完成してましたが、次の英文ではどうでしょうか?
- I wear.
- He likes.
- She read.
それぞれ「私は着る」「彼はほしい」「彼女は読んだ」という意味ですが、これって文として不完全ですよね。
- 何を着るのか?
- 何が好きなのか?
- 何を読んだのか?
この英文だけだと謎だからです。動詞の後ろに何かを付け足して英文を完成させる役割があります。英文を補う場合
「名詞」「動詞」「形容詞」「副詞」など、いくつかの形がありますが、どれを使っても基本的にOKです。それは単語の場合もあるし、表現の場合もあります。例えば「Flower」という言葉は「名詞」と呼ばれるものですが、
- The flower which my friend gave me.
という文章になると、名詞で作られた表現、「名詞句」と呼ばれるものになります。名詞句、といった言葉はどうでも良いのですが、大事なところは「動詞によってはその後ろに何かを付け足して、補完しなければならない場合があるんだな」と考えておいてください。
では例えば、「I wear」 だと何を付け足したら良いでしょうか?少し時間を取って考えてみてください。
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どうでしょうか?いろんなものが入ると思いますが、何か着る物があれば基本OKです。
例えば「pants」などを入れると完成しますよね。
芸人の松村さんという人をご存知でしょうか?「安心してください、履いてますよ」で有名な人ですね。彼がゴッドタレントって言う海外の番組に出て、芸を披露したことがあるんです。その時に、「安心してください、履いてますよ」を英語で
“Don’t worry, I am wearing.” と言って、観客から「Pants!!!」ってツッコまれたんですけど、「I am wearing.」だけだと不完全で、ネイティヴからすると少し気持ち悪いので、英文を完成させたくてみんな「パンツ!!!」って言っちゃってるわけですが、これも補完した英文の1つになります。
では、「she likes」だとどうでしょうか?今回も書き出せるだけ書いてみてください。
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どうでしょうか?これもいろんな選択肢が考えられますよね。
- She likes cat.
- She likes to walk.
- She likes reading a book.
- She likes getting up early before 5am.
「猫」を付けても良いし、「To walk」みたいなTo不定詞をつけても良いし、「Reading」みたいな動詞にingを付けた動名詞と呼ばれる名詞と同じような働きができるものをつけても良いし、動名詞から続く表現「getting up early before 5am.」みたいな動名詞句と呼ばれるものですが(こういった表現も要は何かを詳しく説明してるだけなので、結局は名詞の役割と同じなんですけど)そう言ったものを付けてもOKです。
つまりいろんなものが入るし追加できるわけなんですが、ここで何が言いたいかというと、結局のところ、英単語1つだけ覚えてもあまり意味がない、ということです。英単語によっては名詞などを直接置けないものもあるし、動名詞、To不定詞などを使えない場合もあります。つまり、その次に何がくるのかも一緒に合わせて覚えておく必要があります。
例えば、 “like” とか “want” の場合、これだけを覚えていても使えなくて、「その後に補完する言葉が必要なのかどうか」「必要な場合はどんなものが置けるのか」または、「置けない場合は何なのか」、こういったものを頭に入れておく必要があるかな、と思います。
これが英単語を覚えるときに、単語単体だけでなく “on” とか “at” みたいな前置詞も一緒に覚えておいた方が良い理由になります。一緒くたで覚えておくことで英文を作る時も、英語で話す時も使える文章を作る方法が一瞬で分かるようになります。
形容詞、副詞を追加する方法
ちなみに、英文に情報を追加する方法は基本的に2つあります。それが、「形容詞」と「副詞」になります。例えば、
- He wants to get a flower.
この英文に形容詞と副詞を使って、具体的な説明を加えてみましょう。先ほどまでと同じように少し時間を取って、書き出せるだけ書き出してみてください。ヒントとしては「形容詞は名詞のみ、副詞はそれ以外全てを具体的に説明できる」ということです。
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どうでしょうか?僕はこんな感じで形容詞を追加してみました。
- He wants to get a beautiful flower.
- He wants to get a bright red flower.
形容詞は名詞のみを説明できるので具体的に説明したい名詞の前に置くか、もし動詞がbe動詞だった場合は、be動詞の後ろに置くことができます。
では、副詞で追加する場合はどうでしょうか?
- Apparently, he wants to get a flower.
- He wants to get a flower for his wife.
僕はこんな感じで追加したのですが、1つの言葉でも、表現でも大丈夫です。副詞を追加する際は、名詞の前に前置詞を付けて副詞の状態にすることもできましたね。例えば、
- He improved his English skills by studying abroad.
これも以前出てきた英文ですが「studying abroad.」という名詞も “By” という前置詞を付けることで「留学することによって」という副詞の役割にすることができましたよね。今回の英文であれば、「For his wife」の部分がそれに当たります。
副詞は形容詞と違って名詞以外の全てを説明できるので、英文の中のいろんな位置で使うことができます。「もしこの英文どうなんですか?」というものがあれば、ぜひ遠慮なく教えてください。できる限りお答えします。
今回のまとめ
繰り返しになりますが、英作文をするためには「基礎英単語と文法」が必要であること。そして単語によって次にどんなものが後ろに来るのか変わってくるので「前置詞等も一緒くたで覚えること」も忘れないようにしてください。
少し長くなりましたが、主語と動詞の決定について、そして形容詞と副詞を使った英作のコツについては一旦これで以上となります。
今回の動画もお疲れ様でした。