日本語では全部なんとなく「〜させる」で処理できてしまい、非常に混乱しやすいのが「使役」です。
でも英語では、
- 無理やりさせるのか
- 許可してさせるのか
- お願いしてやってもらうのか
- 自然にそうさせるのか
によって、使う動詞が変わります。
つまり、使役動詞は単なる「〜させる」ではなく、「誰か・何かに影響を与えて、ある行動や状態を起こさせる動詞」だと考えるとわかりやすいです!
使役動詞とは?
「人や物に何かをさせる」「人や物をある状態にする」という意味を持つ動詞のこと。
この4つは特に重要ですが、全部「〜させる」と訳せるからといって、同じ意味ではありません。
1つずつ見ていきましょう!
① make:強制して〜させる
make は、相手の意思に関係なく「〜させる」イメージで、強制力が強いです。
基本文型
- make + 人 + 動詞の原形
例文:My boss made me work overtime.
(上司は私に残業させた)
- My boss = させる人
- me = させられる人
- work = 実際にやる動作
上司が私に影響を与えて、私が work する状態を作った、ということです。
make のポイント
make は「相手が自分からやりたいかどうか」はあまり関係ありません。
- The teacher made the students clean the classroom.
(先生は生徒たちに教室を掃除させた)
- The movie made me cry.
(その映画は私を泣かせた)
この場合、映画が私に命令したわけではありませんが、映画の影響で私が泣いたことを説明しています。つまり make は、人だけでなく「物・出来事」が主語になることもあります!
make の脳バグ注意点
make は「作る」という意味だけで覚えていると、使役の make が見えなくなります!
- I made a cake.
(ケーキを作った)
- The news made me sad.
(そのニュースが私を悲しくさせた)
ここでは、make は「作る」ではなく、ある状態を生み出す、という感覚です!
② let:許可して〜させる
let は「許可する」「自由にさせる」イメージです。make と違って、強制ではありません!
基本文型
- let + 人 + 動詞の原形
例文:My parents let me go out.
(両親は私が外出するのを許してくれた)
この文では、me が go out することを、両親が許可した、という意味です!
let のポイント
let は「本人がやりたいことを許す」感じです。
- Please let me know.
(私に知らせてください)
これは直訳すると、私が知ることを許してください、ですが、自然な日本語では「知らせてください」になります。
- Let me try.
(私にやらせてください)
これも、相手に対して「私が試すことを許して」という感覚です!
make と let の違い
My parents made me study.
(両親は私に勉強させた)→ 強制感がある
My parents let me study abroad.
両親は私に留学させてくれた。→ 許可してくれた感じ
同じ「〜させる」でも、全然違いますよね!
- make は「やりたくなくてもやらせる」
- let は「やりたいことを許す」
こちらのイメージで覚えてください!
③ have:当然の流れとして〜してもらう
have は「役割・立場・手配によって〜してもらう」イメージです!命令というより、その人にやってもらうのが自然な関係性、という感じです!
基本文型
- have + 人 + 動詞の原形
例文:I had my assistant send the email.
(私はアシスタントにそのメールを送ってもらった)
これは、アシスタントという役割上、メール送信をお願いした感じです!
have のポイント
have は、ビジネスやサービスの文脈でよく使われます!
- I had the mechanic check my car.
(整備士に車を点検してもらった)
- I had my secretary arrange the meeting.
(秘書に会議を手配してもらった)
ここでは、相手に無理やりやらせているというより、その人の役割としてやってもらうという感覚です!
have + 物 + 過去分詞
have は、人に何かをしてもらうだけでなく、物が〜される状態にするという形でもよく使います!
基本文型
- have + 物 + 過去分詞
例文:I had my hair cut.
(髪を切ってもらった)
ここで注意です!
- I cut my hair.
これだと「自分で髪を切った」という意味になりますが、
- I had my hair cut.
だと、「髪を切ってもらった」という意味になります。
※my hair は「切られる側」なので、cut は過去分詞になります!
例文
- I had my phone repaired.
(スマホを修理してもらった)
- We had the office cleaned.
(オフィスを掃除してもらった)
- She had her picture taken.
(彼女は写真を撮ってもらった)
この形は TOEIC でもよく出るので覚えておいてください!
④ get:説得・依頼して〜してもらう
get は「相手を動かして〜してもらう」イメージです!have よりも、少し努力や働きかけがあります。
基本文型
- get + 人 + to + 動詞の原形
ここが重要で、「make / let / have 」は、
- 人 + 動詞の原形
でしたが、get の場合は
- 人 + to不定詞
になります。
例文:I got him to help me.
(私は彼に手伝ってもらった)
これは、頼んだり、説得したりして、彼を help する方向に動かした、という感じです!
get のポイント
get は、相手をその行動に持っていくニュアンスがあります。
- I got my brother to drive me to the station.
(兄に駅まで車で送ってもらった)
- She got her team to finish the project.
(彼女はチームにそのプロジェクトを終わらせた)
- The teacher got the students to speak English.
(先生は生徒たちに英語を話させた)
have よりも、「働きかけてそうさせた」感が出ます!
get + 物 + 過去分詞
get も have と同じように、
- get + 物 + 過去分詞
の形を取れます。
- I got my phone repaired.
(スマホを修理してもらった)
- I got my passport renewed.
(パスポートを更新してもらった)
- I got my room cleaned.
(部屋を掃除してもらった)
have よりも get の方がカジュアルに使われやすいです!
TOEICでよく問われるポイント
TOEICでは、使役動詞そのものの意味よりも、「後ろの動詞の形」が問われやすいです!
- make / let / have + 人 + 動詞の原形
- get + 人 + to 動詞の原形
例えば、
The manager had the staff _____ the report.
A. submit
B. submitted
C. to submit
D. submitting
正解は A. submit です。
- had + 人 + 動詞の原形
だからです。一方で、
The manager got the staff _____ the report.
A. submit
B. submitted
C. to submit
D. submitting
正解は C. to submit です。
- get + 人 + to 動詞の原形
だからです!ここは本当に狙われがちなので落とさないようにしましょう!
物が目的語のときは過去分詞に注意
もう1つTOEICで大事なのが、
- have / get + 物 + 過去分詞
です。
例文:We had the documents reviewed.
(私たちは書類を確認してもらった)
documents は「確認される側」です。だから review ではなく reviewed になります。
- We had the documents review.
これは不正解となります!書類が自分で確認するわけではないからです。
使役動詞の判断ステップ
使役動詞を見たら、次の順番で考えるとかなり整理しやすいです。
- 誰が誰に影響を与えているかを見る
- 目的語が「人」か「物」かを見る
- 人なら、その人が後ろの動作をする側か確認する
- 物なら、その物がされる側なので過去分詞を疑う
- make / let / have / get のどれかで後ろの形を決める
特にTOEICでは、意味より先に形を見ることが重要です!
5. 間違えやすいポイント
- 動詞の形を「原形」にするのを忘れる
- ✕ I made him to go.
- 〇 I made him go.
- 使役動詞のあとは普通、to をつけない(help は to を入れることもある)
- “Make” と “Let” を逆に使う
- make = 強制 / let = 許可
- 「させてあげる」と「やらせる(無理やり)」では正反対のニュアンス
- “Have” の意味を「持っている」にしてしまう
- 使役動詞の “have” は「(仕事などを)してもらう」
- 例)I had him fix my car.(彼に修理してもらった)
- ✕ I had a car fix him.(文が混乱する)
- “Help” のあとに to をつけるか悩む
- help + O + (to) + 動詞原形 → どちらもOK
- 例)He helped me clean the room. / He helped me to clean the room.
- 目的語がいらないのに付けてしまう
- 使役動詞は基本「誰に何をさせるか」が必要
- If no “who?”, it might not be a “使役” meaning.
- ✕ She let (…?), we need an object: She let me use her phone.
練習問題
(1) 彼は私に宿題を手伝わせました。(どの使役動詞?)
He ( ) me ( ) my homework.
ヒント
- 「手伝わせる」「助ける」 → help
- 形は help + 目的語 + 動詞原形
解答
He helped me do my homework.
(2) 彼女は私に歌を歌わせてくれました。(許可する)
She ( ) me ( ) a song.
ヒント
- 「させてくれる → 許可」 → let
- 形は let + O + 動詞原形
解答
She let me sing a song.
(3) 先生は私に英語を話させます。(指示や強い感じ)
The teacher ( ) me ( ) English.
ヒント
- 「強制する、やらせる」 → make
- 形は make + O + 動詞原形
解答
The teacher makes me speak English.
(4) 友だちに車を直してもらいました。(頼むイメージ)
I ( ) my friend ( ) my car.
ヒント
- 「~してもらう」→ have
- 形は have + O + 動詞原形
解答
I had my friend fix my car.
(5) 彼女は私にピアノを無理やり弾かせました。(強制)
She ( ) me ( ) the piano.
ヒント
強制 → make
解答
She made me play the piano.
(6) 彼は私に映画を見られるようにしてくれた。(許可)
He ( ) me ( ) a movie.
ヒント
「させてくれる」 → let
解答
He let me watch a movie.
(7) 彼らは私たちが宿題を終わらせるのを手伝ってくれました。(help)
They ( ) us ( ) our homework.
ヒント
- help + O + 動詞原形
解答
They helped us finish our homework.
(8) 父は私に車を洗わせます。
My dad ( ) me ( ) the car.
ヒント
- もし強制なら make
- 「してもらう」感じなら have
- ここでは「強制」っぽい → make
解答
My dad makes me wash the car.
(または “has me wash the car” も可)
(9) 先生は私に英作文を書かせてくれます。(許可)
The teacher ( ) me ( ) an English composition.
ヒント
許可 → let
解答
The teacher lets me write an English composition.
(10) 彼女は私が部屋を掃除するのを手伝いました。(助ける)
She ( ) me ( ) my room.
ヒント
help + O + 動詞原形
解答
She helped me clean my room.
まとめ
- make + O + 動詞原形 → 強制してさせる
- let + O + 動詞原形 → 許可してさせる
- have + O + 動詞原形 → 依頼や仕事をしてもらう
- help + O + 動詞原形 → 助けたり、手伝う
また、ドアのイメージでは
- ドア①:主語
- ドア②:使役動詞(make, let, have, help)
- ドア③:人(目的語)
- ドア④:動作の原形(何をさせるか)
これを覚えておくと、英語で「誰に何をさせる/してもらう」という文がスムーズに作れるようになります!

