「Swimming is fun. と The swimming fish was beautiful. と She is swimming now. ── 3つの swimming は同じ?」 「I enjoy reading. の reading は動名詞?それとも分詞?」 「I’m looking forward to seeing you. はなぜ seeing で、see じゃないの?」
英語学習を進めていくと、こんな “-ing のモヤッ” に必ずぶつかります。 動名詞と現在分詞は どちらも形が「動詞 + -ing」で見た目はそっくり。でも、文の中での役割はまったく違います。
この記事では、「文中の -ing が動名詞か現在分詞かを瞬時に判別する」 ための判断軸を、コアイメージから整理していきます。
この記事を読み終えると、
- 動名詞と現在分詞のコアイメージ(〜すること vs 〜している)を1秒で見分けられる
- 「同じ -ing でも、なぜ役割が違うのか」が分かる
- 文中の位置/訳し方/文脈 の3つの判別軸で迷わず処理できる
- 演習20問で、実際に手を動かしてアウトプットできる
ところまでたどり着けます。
なお、分詞構文(Walking down the street, …)や過去分詞の体系的な扱いは、別記事「分詞まとめ」(Google Doc)で扱っています。本記事では 動名詞 vs 現在分詞 の判別 に集中します。
2つの違い
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種類 |
形 |
コアイメージ |
文中の役割 |
訳し方 |
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動名詞 |
動詞 + -ing |
「〜すること」(動詞の名詞化) |
名詞:主語・目的語・補語・前置詞の後ろ |
〜すること |
|
現在分詞 |
動詞 + -ing |
「〜している」(動詞の形容詞化/進行) |
形容詞:名詞修飾/進行形 be + -ing の一部 |
〜している |
ざっくり言うと、
- 動名詞 は「動詞 → 名詞」に変身したもの。名詞の場所(主語・目的語・補語・前置詞の後ろ)に立ち、「〜すること」 と訳す
- 現在分詞 は「動詞 → 形容詞」に変身したもの。名詞を修飾するか、進行形(be + -ing)の一部として働き、「〜している」 と訳す
- 形は同じ -ing なので、文中の位置と訳し方 で見極めるのが基本ルール
「動名詞 = 名詞 / 現在分詞 = 形容詞または動詞の一部」── この一行を頭に置いておくと、これから先の説明がぜんぶ繋がります。
1. 動名詞のコアと4つの使い方
1-1. コアイメージ:「〜すること」── 動詞を名詞化したかたまり
動名詞のコアは「動詞を名詞のかたまりに変身させたもの」です。 swim(泳ぐ)に -ing を付けて swimming(泳ぐこと)にすると、名詞として使える ようになります。
- swim(動詞)→ swimming(動名詞・名詞)
- read(動詞)→ reading(動名詞・名詞)
- play(動詞)→ playing(動名詞・名詞)
訳すときは 「〜すること」 が基本。動名詞が立てる場所は 名詞の場所 ── 主語・目的語・補語・前置詞の後ろの4ヶ所です。
1-2. 主語になる
動名詞は文の主語として使えます。
- Swimming is good for your health.(泳ぐこと は健康に良い)
- Reading books every day helps you grow vocabulary.(毎日 本を読むこと は語彙力を育てる)
- Learning a new language takes time.(新しい言語を学ぶこと は時間がかかる)
Swimming や Reading は名詞として機能しているので、後ろの動詞は 三人称単数扱い(is / takes など)になる点に注意。
1-3. 動詞の目的語になる
- I enjoy swimming in the pool.(私はプールで 泳ぐこと を楽しんでいる)
- She finished writing the report.(彼女はレポート を書くこと を終えた)
- He avoided answering my question.(彼は私の質問 に答えること を避けた)
動詞によって「目的語に動名詞を取るか/to不定詞を取るか/両方取るか」が決まる点が重要。
- 動名詞のみ:enjoy / finish / avoid / mind / give up / consider など
- to不定詞のみ:want / decide / hope / promise / refuse など
- 両方OK:like / love / start / begin / continue など(動詞によって意味差の有無は異なります)
詳しくは別記事「「〜すること」を表す2つの形:to不定詞、動名詞」で扱っています。
1-4. 前置詞の後ろに来る
前置詞の後ろには 必ず名詞・代名詞・動名詞 が来るというルール。動詞の原形を置くのは誤りです。
- She is good at speaking English.
- Thank you for inviting me to the party.
- He apologized for being late.
注意したいのが、to で始まるイディオムの中には「to + 動名詞」になるものがある こと。これは to が 前置詞 として働いているためです。
- I’m looking forward to seeing you.
- She is used to driving on the left.
- We are committed to improving customer service.
- He objected to working overtime.
look forward to / be used to / be committed to / object to の to は 前置詞。だから後ろは動詞の原形ではなく、動名詞(〜ing)になります。
- × I look forward to see you.(× to + 原形)
- ○ I look forward to seeing you.(○ to + 動名詞)
これは判別フロー(§4-3-4)でも改めて触れます。
1-5. 補語になる
動名詞は be動詞の補語にもなれます。「主語 = 〜すること」という構造です。
- My hobby is collecting stamps.
- The most important thing is listening to the customer.
- Her job is teaching English to children.
ここで注意したいのが、同じ -ing でも、補語位置に立つときに動名詞なのか現在分詞なのかは「訳し方」で判断する という点。
- My hobby is collecting stamps.(切手を集めること だ)── 「〜すること」 → 動名詞
- He is teaching English to children.(子どもたちに英語 を教えている)── 「〜している」 → 現在分詞(進行形)
詳しくは §4-3-1 で扱います。
2. 現在分詞のコアと使い方
2-1. コアイメージ:「〜している」── 動詞の形容詞化
現在分詞のコアは「動詞を形容詞のように変身させたもの」です。 swim → swimming にすると、「泳いでいる(最中の)」という 動きを伴った形容詞 として、名詞を修飾できるようになります。
- a sleeping baby(眠っている 赤ちゃん)
- a running engine(動いている エンジン)
- the rising sun(昇りつつある 太陽)
訳すときは 「〜している」 が基本。動名詞の「〜すること」とは訳し方がはっきり違うのが大きな手がかりです。
2-2. 名詞を修飾する(形容詞用法)
前置修飾(1語のときは名詞の前)
- a crying child(泣いている 子ども)
- a barking dog(吠えている 犬)
後置修飾(2語以上のかたまりのときは名詞の後ろ)
- The man standing by the window is our new manager.
- I know the girl reading a book in the corner.
“分詞が2語以上 → 名詞の後ろ” というルールは、関係代名詞節を分詞句で簡潔にした形(who is standing by the window → standing by the window)と同じ感覚で覚えると、関係詞単元の知識ともつながります。
2-3. 進行形(be + -ing)の一部
be動詞と組み合わさると、進行形 を作ります。
- She is studying for the exam right now.
- They were discussing the budget when I joined the meeting.
- I’ll be working late tonight.
進行形の中の -ing は 「動きの最中」 を強調する役割。動名詞のように「名詞」として独立して立つわけではなく、be動詞とセットで動詞のかたまりを作ります。
2-4. 分詞構文への動線
現在分詞には 分詞構文(Walking down the street, I met an old friend.)という強力な使い方もあります。本記事は 「-ing の判別」 が主軸なので、ここでは「現在分詞には分詞構文の用法もある」という事実だけ押さえておけばOKです。
3. -ing 見極めフロー|動名詞 vs 現在分詞 の判別軸
文中で -ing を見たときに、それが動名詞か現在分詞かをどう判別するか ── その手順を、3つの軸で整理します。
4-1. 軸①:文中の位置で判別
最も信頼できる判別軸は 「文の中で、その -ing がどの位置に立っているか」 です。
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位置 |
-ing の正体 |
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主語の位置 |
動名詞 |
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他動詞の目的語の位置 |
動名詞 |
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前置詞の後ろ |
動名詞 |
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補語の位置(主語 = 〜すること) |
動名詞 |
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名詞の前後(名詞を修飾している) |
現在分詞 |
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be動詞の後ろで、進行形を作っている |
現在分詞 |
例:
- Swimming is fun. → 主語 → 動名詞
- I enjoy swimming. → 目的語 → 動名詞
- She is good at swimming. → 前置詞 at の後ろ → 動名詞
- a swimming fish → 名詞 fish を修飾 → 現在分詞
- He is swimming now. → be + -ing で進行形 → 現在分詞
「位置を確認 → 名詞の場所なら動名詞、形容詞の場所なら現在分詞」 が最もシンプルなフローです。
4-2. 軸②:訳し方で判別
位置だけで迷うときは、訳してみて自然な方を選ぶ のが次の手です。
- 「〜すること」 で訳して自然 → 動名詞
- 「〜している」 で訳して自然 → 現在分詞
例:
- I enjoy reading.(読むこと を楽しむ / 読んでいる を楽しむ?)→ 動名詞
- the reading boy(読むこと 少年 / 読んでいる 少年?)→ 現在分詞
4-3. 軸③:紛らわしいパターンに注意
ほとんどの -ing は軸① + 軸② で判別できますが、紛らわしいケースが4つ あります。
4-3-1. 補語位置の -ing(My job is teaching … vs He is teaching …)
be動詞の後ろに -ing が来るとき、「補語の動名詞」と「進行形の現在分詞」 のどちらかになります。判別は 訳し方 で行います。
- My job is teaching English to children.(〜すること)→ 動名詞(補語)
- He is teaching English to children right now.(〜している)→ 現在分詞(進行形)
判別のヒント:
- 動名詞の補語:主語が 「身分・仕事・趣味・目的」 など状態として説明されている
- 現在分詞の進行形:主語が 動作の主体 で、今まさに動作中
4-3-2. 知覚動詞・状態維持系の動詞との連携(I saw him running.)
知覚動詞(see / hear / watch / feel)や 状態維持・知覚関連の動詞(keep / leave / find)の 目的語の後ろに -ing が来る パターン。これは 現在分詞 として「目的語が〜している様子」を表します。
- I saw him running down the street.
- She kept me waiting for an hour.
- Don’t leave the water running.
ここでの -ing は 現在分詞。「〜することを見る」ではなく「〜しているのを見る」と訳します。
4-3-3. 複合語的な -ing(swimming pool / sleeping bag)
a swimming pool(プール)や a sleeping bag(寝袋)のような複合語の -ing は、動名詞由来の修飾用法 として扱われます。
- swimming pool = pool for swimming(泳ぐためのプール)
- sleeping bag = bag for sleeping(寝るためのバッグ)
- waiting room = room for waiting(待つための部屋/待合室)
- running shoes = shoes for running(走るための靴)
このパターンは「〜(する)ための」と訳すと自然。判別は「意味が用途・目的になるかどうか」で行います。
4-3-4. look forward to + 〜ing 系(前置詞 to + 動名詞)
最後が、学習者がもっとも事故りやすい 「to + 〜ing」 パターン。これは to を 前置詞 として捉え、後ろに動名詞を置く形です。
- I look forward to seeing you.
- She is used to driving on the left.
- We are committed to improving customer service.
ここでの to は 前置詞 であり、不定詞 to ではありません。だから後ろは原形ではなく動名詞になります。
- × I look forward to see you.
- ○ I look forward to seeing you.
「to の直後を見て、原形動詞なら不定詞、名詞・代名詞・動名詞なら前置詞」 という見分け方は、「ToとTowardsの違いまとめ」でも詳しく扱っています。
5. よくある誤用とNG
誤用1:動詞の後ろに -ing か to + 原形 かを取り違える
- × I enjoy to swim in the pool.
- ○ I enjoy swimming in the pool.
enjoy は 動名詞 を目的語に取る動詞。to + 原形 は取れません。
逆に、
- × I want swimming a glass of water.
- ○ I want to drink a glass of water.
want は to + 原形 を取る動詞。動名詞は取れません。
誤用2:前置詞の後ろに原形を置く
- × Thank you for invite me.
- ○ Thank you for inviting me.
前置詞 for の後ろは 名詞・代名詞・動名詞。動詞の原形は置けません。
誤用3:look forward to + 原形
- × I’m looking forward to meet you.
- ○ I’m looking forward to meeting you.
look forward to の to は 前置詞。後ろは動名詞になります。
同じパターンで、
- × be used to drive on the left
- ○ be used to driving on the left
- × be committed to improve
- ○ be committed to improving
誤用4:形容詞修飾位置に動名詞を置く
- × Swimming kids are happy.
- ○ The swimming kids are happy.(泳いでいる kids = 現在分詞として名詞修飾)
冠詞 the が付いて kids を修飾している場合、その -ing は 現在分詞。
誤用5:補語位置の -ing の解釈ミス
- 文:My dream is becoming a doctor.
これを「私の夢は 医者になっている」と訳すと不自然。正しくは「私の夢は 医者になること だ」── ここでの becoming は 動名詞(補語)。
- 文:He is becoming a doctor.
これは「彼は 医者になりつつある」と訳します。becoming は 現在分詞(進行形)。
6. 確認問題
ここからはアウトプットの時間です。 全20問、空所補充・並び替え・誤文訂正・英作文の4タイプで構成しています。
出題タイプ Q1〜Q12:空所補充 Q13〜Q15:並び替え Q16〜Q18:誤文訂正 Q19〜Q20:英作文
各問題の下にある「答え」をクリック(タップ)すると、解答と解説が表示されます。
Q1〜Q12|空所補充
カッコ内の動詞を適切な形(動名詞 -ing / to + 原形 / 文脈に応じた形)に変えるか、空所に入る語を選んでください。
Q1. I really enjoy ( cook ) on weekends.
Q2. She decided ( leave ) the company last month.
Q3. Thank you for ( help ) me with my homework.
Q4. I’m looking forward ( meet ) you next month.
Q5. The boy ( read ) a book over there is my brother.
Q6. ( drink ) too much coffee can keep you awake at night.
Q7. Look at the ( sleep ) cat on the sofa.
Q8. My hobby is ( collect ) old stamps.
Q9. I saw him ( run ) across the road.
Q10. He is good at ( play ) the piano.
Q11. My job is ( teach ) English to elementary school students.
参考対比:
Q12. A ( swim ) pool is a pool for swimming, not a pool that is swimming.
Q13〜Q15|並び替え
語句を並び替えて、自然な英文を作りましょう。 語句はすべて1語ずつで提示しています(コンマ , も語句として含まれる場合があります)。文頭にくる語は、解答時に大文字に直してください。 ピリオドは省略しています。
Q13. 「英語を毎日勉強することは、学習者にとって大切だ」 語句:[ english / studying / day / is / every / important / for / learners ]
Q14. 「彼は試験に合格することにこだわっている(committed)」 語句:[ committed / to / he / is / the / exam / passing ]
Q15. 「ベンチで新聞を読んでいるあの男性は、私の祖父です」 語句:[ the / on / man / reading / bench / a / newspaper / the / is / my / grandfather ] ※ 冠詞 the は 2 回 使用します。
Q16〜Q18|誤文訂正
Q16. I gave up to smoke last year.
Q17. She is used to drive on the right side of the road.
Q18. Drink plenty of water is important for your health.
Q19〜Q20|英作文
Q19. 「電車で本を読んでいるあの女性は、私の英語の先生です。」
別解: ※ The woman を後ろから現在分詞 reading が修飾。
Q20. 「彼の趣味は、週末に古い映画を観ることだ。」
別解: ※ His hobby is + 動名詞 watching(補語位置の動名詞)。
7. まとめ
最後に、もう一度2つのコアイメージを思い出しておきましょう。
- 動名詞 = 「〜すること」(動詞の名詞化)── 主語・目的語・補語・前置詞の後ろ に立つ
- 現在分詞 = 「〜している」(動詞の形容詞化)── 名詞修飾 / 進行形 be + -ing の一部
判別の手順は、
- 文中の位置を見る(名詞の場所なら動名詞 / 形容詞の場所なら現在分詞)
- 訳してみる(「〜すること」が自然なら動名詞 / 「〜している」が自然なら現在分詞)
- 紛らわしい4パターン(補語位置 / 知覚動詞 / 複合語 / look forward to)は個別に判別

